第九十六話「不安の最中の朝礼」
お詫び
11月16日は三回更新ができず申し訳ありませんでした。
多事情により、このようにどうしても更新できない時があるかもしれません。
真にすいませんでした。
アレから結局普通に登校してしまったわけだが。
結果的にやはりというべきかなんというか、山田が気になって仕方がない。
このモヤモヤはどこにぶつければいいのだろうか。
そうこうしている間に気づけばもう朝礼の時間だし。
結局みんなと一緒に体育館に行くしかないわけで。
あー・・コレまともに朝礼に身が入らない奴だ。
気づいたら重要項目聞き逃す奴だぞ、コレ。
「(クッ・・だがこんな大人数の中でひとりぼけっとしているわけにはいかない!こうなったら一度山田の事を忘れて朝礼に集中するしかあるまい!)」
そう、今俺がいる場所は校舎に設立された特殊施設の1つ。
全校生徒が集まるこの特設会場こそ【総合会場】である。
千を超える席が用意されており、朝礼もとい部活動の発表の場など。
多くの利用方法があるこの施設は学園内でも利用数が多い。
また、経費の向上により前年度第二総合会場も作られた。
今の所特に使用する予定はないのだが、来年度から始まる【大学】がある為。
ほとんどの生徒はここに継続することになる。
したがって入学希望者が後を絶たないので、来年度は第二も使用するとの事。
この学校も人気だから仕方がないは仕方がないのだが。
どこからそんな経費が出ているのか知りたい所である。
「(そんな事は今はどうでもいい・・今は集中だ・・)」
『これより朝礼開始したいと思います・・まず理事長から』
理事長か・・アレから特に顔を合わせる事が無かったが。
理事長・・俺達の事どう思っているのだろうか。
やはり失望しているだろうか、それとも怒っているだろうか。
いや、今はいいか・・考えるのは止そう。
『生徒諸君、おはよう理事長の香面内藤だ、まず最初に・・この学園生活もついに六月に入った、諸君らは分かっていると思うが・・この学園に新しい風が吹いている・・そう今年度行った総合実力テストで高等部にて新しい生徒会長がなんと誕生したのです』
「ざわざわ・・ざわざわ・・」
周りがざわつき始めた・・そりゃあそうだ。
一度決めた生徒会長が変更されるなんて事は今までなかった。
いつの時代も一位には生徒会長がいるというのが常識とも言える。
下克上が起きたのはこれが初めて、しかも異例中の異例だ。
最悪な事に・・今回の生徒会長がアレだからな・・。
『しかもその生徒は以前まで最下位と言われていたどん底の生徒だったのです、人からは罵声が浴びせられ続け苦しい日々を過ごした彼は地獄から這い上がったのです、ではそんな地獄の生還者である彼に新・生徒会長としての意気込みを聞きましょう』
理事長の美しい挨拶の言葉が終わり、お辞儀をして去る。
周りの生徒達の顔色を見なくても分かる。
理事長と交代して出て来た者に対し、不安だけがにじみ出る。
周りから感じるこの絶望のオーラ、まさしく嫌われているというのがハッキリわかる。
そう、何故なら今いるのはあの・・堕舞黒 半田だからだ。
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