第八十二話「組の女 帰還」
「今日も今日とて・・疲れた」
1人の下校の最中俺は思いふける。
それもそのはず、コレだけの事が一日で起きてしまうのであれば。
れてもおかしくはないだろう。
学校の中、学校の外、沢山の出来事、もうお腹いっぱいだ。
果てにはさっきの帰り道、西園寺さんと田畑はとても楽しそうに会話して。
なんだかまた一つカップリングを成立させてしまったような気もする。
アレをまだカップリングと言うには早いのだろけど・・。
◆
「(で、どうして君は格ゲーであそこまで馬鹿な真似ができるのか知りたいなーって)
「え・・先輩そこ聞くんですか・・やだなあ・・」
「(何照れてんだよ、気持ち悪いぞ)」
「ありがとうございますッ!先輩の罵倒が俺の生きがいですッ!」
「(よし、しばき倒すッ)」
「あっ・・ちょ・・ペプラッ!!」
◆
喜怒哀楽が表に出ている田畑といつも笑顔で毒を吐く西園寺さん。
田畑はともかく、西園寺さんのアレは・・好意?
いや、あの西園寺さんだしな・・ありえん。
なにはともあれ、田畑の努力が実る日が来るといいな。
あんだけ精一杯アタックしかけたり、自分をアピールしたり。
時には西園寺さんの毒を受け止める。
あそこまで西園寺さんの事を好きな奴も早々いなし。
色んな意味で結ばれるといいな。
今後のあいつらにちょっとだけ期待が膨らんでくるな。
頑張れ田畑、負けるな田畑・・とだけ思っておこう。
過度な期待は迷惑かもしれないからな、陰で見守るくらいがちょうどいいや。
「・・そんな事思ってたらもう家か、早いなー」
前は山田と会話していたから長く感じていたけど。
それよりももっと早く家についた感じがあるのは。
やはり、一人考えながら歩いていたからだろう。
こういう事があるとやはり不思議なモノだよ。
それはどうでもいいとしてさっさと家に入ろう。
きっと、苺が待ってくれているはずだ。
カギを開いて、扉を開けて玄関に入っていつもの挨拶。
「ただいま!」
「よくぞ帰って来た・・我が弟よ」
「ネイサンッ!!!?」
玄関に入ればそこには超冷徹の表情をしているうちの姉がいた。
黒髪にロングストレート、白服の多分組の制服、美しく凛々しい顔。
綺麗な正座から見える黒いパンティストッキング。
間違いない、うちの姉だ。
この殺意の眼は間違いなくうちの姉だ。
「ね・・姉さんいつの間に帰っていたの?」
「ん?今日は菊にちゃんと帰る事を伝えてあるぞ?知らんのか?」
「えっ?あっ・・マジかッ?!ごめん・・姉さん忙しくってそれどころじゃなかったよ・・」
急いで確認したがこの連絡は16時・・つまりあの格ゲーの波乱があった時間。
そりゃあ俺が知らないはずだよ、にしても早い到着だ。
「ふっふっ・・まあ・・何も責めてはない・・」
「そうか・・よかっッ?!」
俺が安心すると同時になにやら強引に引っ張られる様なこの感じ。
背中をグイッと寄せられてそのままやわらかいアレにダイブ。
忘れていたよ、この姉のブラコンだからすぐに抱きしめてくる事を。
「お前に会いたかった・・菊」
「ねねねねね姉さんッ!お気持ちは分かりますがあのあのあの胸ッ!!胸に当たっていますッ!つかむごがぉがぁッ!」
「気にする必要は何もない、この胸はお前専用だ」
「ブハッ・・気にするよッ!アンタも女なんだから安易にこんな真似はよしてくれッ!!」
「ん?そうか・・お前は大きい胸は嫌いか・・」
「違うッ!そうじゃないッ!」
「ああ、それはそうと・・次はどこで癒されたいか?菊よ!」
「話聞けッ!変態女ッ!」
「フフッ・・お前に変態の罵られるのも久々・・お前にそうやって怒鳴られる日が私にとっての褒美・・今更恐れる必要はない・・もっと言っていいのだぞ菊!」
「・・・うん、分かったよ姉さん」
「ああ!その目・・ゴミを見るような目で私を・・」
なんだろう、久々に会っても変わってなくて安心したけど。
それ同時にこの人の性格にもう慣れたというか。
この変態こそ俺の姉【柳原 蓮華】である。
まごうことなきブラコンである。
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