第六十三話「赤薔薇さん」
「ようやく‥全てが終わった~」
長い一日は終わりついに学校ともおさらばの時間。
なんだか今日も今日とてカオスな日だった。
俺の一日ってこんなに忙しいかったけ・・。
なんだか今まで結構あっという間に過ごしていた様な日が多かったけど。
気のせいか、今まで実感無かっただけだったと思っておこう。
「くあ・・何はともあれ・・疲れたァ~」
まだ玄関にすら到達していないというのに思わず腕を伸ばして一息。
それほどまでに今日の疲れはひどいモノだろう。
今日山田が生徒会長として捕まっていなかったらひどくまた疲れていた事だろう。
山田には悪いが今日は大人しくこのまま下駄箱から靴を出してさっさと帰ろう。
「・・ん?あれは・・」
靴を履いて外に出れば大荷物を抱えてせっせと歩き。
古ぼけた部室とビニールハウスを張ってある目の前の園芸部にそれを置く一人の少女の姿。
薄紫のポニーテールに鋭い眼光、この時期に袖をめくる。
スカートが短いからかうっすら見えるスパッツにあの右手の包帯。
間違いない、3-Dの【赤薔薇 夢子】だ。
別名【人類超越種】なんていわれており、裏では喧嘩と乱闘に明け暮れているとか。
多分本人が事実腕っぷしが馬鹿みたいに強い事から。
そんな根も葉もないうわさがあるのだろう。
ああ見えて一年の頃は山田とサバイボルと共闘した事がある。
無論彼女が真っ先に出禁となった。
事実上の喧嘩なら山田とタイマンをはれるレベルだ。
彼女もまた特殊部隊所属の父の娘、そりゃあ馬鹿みたいに強くて当然って感じだ。
一度話した事があるから分かるけど、どうも家には帰ってこれないらしい。
俺と同じ・・いや、アイツには姉妹も姉弟もいるとか聞いてないしな。
多分一人暮らしとかしているんだろう。
あの姿だけなら可憐な少女・・なんだけどな。
久々に話かてみますかな、アイツとは三年になってからまだ一度もしゃべってないや。
「おーい夢子~」
「・・誰です?」
「俺!俺だよ、柳・・」
「赤薔薇先輩ッ!!」
「んあ?!」
その時だ、先ほどの夢子の 誰です という言葉は俺への返事じゃない事に気づいた。
そう、俺の声などあのタイミングではそもそも眼中に無かったのだ。
何故なら彼女の隣には生徒会屈指の問題児と言われているあの者。
【伊藤 信二】の姿がそこにあるのだからッ!
「いやー・・実にいい働きぷり・・でもそれも今日までだ・・」
「・・・」
「立ち退いてもらいますよ・・わが校の・・経費泥棒めがッ!!」
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