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第五十八話「藤宮もランチタイム」

「全く先生方の授業は本当に疲れますわよね~・・パクリパクリ」


「ウオッ・・いつのまに」


「あら、藤宮さん」


「ごきげんよう、お二人様」


上品に手を添えておかずとおにぎりを食べ分けるお嬢様の藤宮。

俺達の会話に割り込むように音もなく登場する。

何処で聞いた分からないくらい早い登場な事だ。


「いつからそこに?」


「今しがた来たばかり・・ご飯はとても美味しゅうなのですが・・」


「なのですが?」


なんだ、どこか何かいいだけな表情だな。

それにその間を取るような言い方・・。


「どうして私の山田先輩があの様な・・」


「どのような?」


「矢田魔先輩ッ!?」


「ウイッス!ヤマヤマだよー!」


なにその挨拶凄い恥ずかしい。

山田もようやく目覚めたか・・気絶してたにしてはずいぶん早い起き上がりだ。

しかも起きた瞬間のそのテンションの高さはなんだ。

後輩の肩をポンポン叩くんじゃありません。


「まあまあ!ここにとっっても美味しそうなご飯あるからさ!これでも食べながらゆっくり話そうよ!」


「えっ・・でも・・」


「いいからいいから~!別に遠慮する事ないよ~!ね?愛川ちゃん!」


「えっ?はい!賑やかな方が私も楽しいです!」


いや、気にしているのは多分山田と一緒にいていいかとかそういう奴だと思うぞ。

別に飯はさっきから手を出していたし。

ま、俺も別にいいけどな。


「うんうん!それでこそだよね~」


「あ、あの・・それより山田先輩は何故あのような様子だったんでしょうか・・」


「ん?ああ・・アレは・・ディートリッヒ先生に叩かれたんだよね~」


「なんですって?!」


「さいですかッ?!」


二人同時に机をバンッ!

以心伝心似た者同士とはよく言ったものだわ。

藤宮はなんかさいですかとかもう口調が壊れてんぞ。

いいのか、お嬢様それでいいのか。


「あ、あの鬼教師ついに私の山田先輩にまで・・ゆ゛る゛さ゛な゛い゛ぃ゛ッ!!」


メラメラと燃える背景をバックに右手に怒りのグーを構えているような光景だ。

本当にお嬢様か疑いたくなるよ。


「ひどい!ひどい・・ッ!私てっきり幻かと思っていたのにッ!ディートリッヒ先生にそんな事ができるだなんて・・思ってもいませんでしたッ!!!」


そしてこっちは若干信じていました雰囲気出しながらシクシクと泣いてるよ。

まあ、女子からの人気は高いし当然な反応と言えば当然だが。


「ですがそうと分かれば次から気に掛ける必要もないですね・・お情けで妨害する教師を屈服させるためにあの手この手で自分の恋路しか見えなくなるサポートをしてきましたが許さない・・それに国語の時に妙に私の作文を否定したのもちょっと腹がたってきました・・フフッ」


「おうとも・・私とて山田先輩を傷つける者は断固としてゆるしまへんよ・・許してなるかい・・私が愛した山田先輩をぉ・・ッ!!」


一気に暗黒面に落ちた愛川とキャラ崩壊が進む藤宮。

果たして彼女たちの運命とディートリッヒ先生の生死はいかに?

俺的にはわりとどうでもいい。


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