表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/327

第四十九話「山田は二度やらかす」

試合終了後、無事山田が相手選手男子三人をたった数秒で保健室送りにする。

という事態が案の定発生する事になった。

かくしてまた禁止の道へ一歩前進する姿は強者所以の譲れない所というべきか。

いや、それよりも。

俺はこのミシミシとボールを押しつぶしてぶつけたい怒りをどこにぶつければ良いだろう。


「山田、やってくれたな・・」


「ん?何がだい?」


「とぼけるな・・お前さも当たり前かのようにまた野生児の様なプレイスタイルを・・ッ!!」


「あ、ああ・・アハハ!ま、まあそんなに怒るなよ!仕方がないよ!私試合になるといつもあんな感じで暴走しちゃうじゃん?ほら、二年前もそんな感じ・・」


「そんな感じに暴走しちゃうから禁止項目に追加やら生徒会の方で反省文当の始末書を書かされるんだろうがッ!」


「あひぃ!や、やめへ!ほっへははんへんひれくらはい!もうひまへん!もうひまへんはら!(や、やめて!ほっぺは勘弁してください!もうしません!もうしませんから!)」


「どーせーまーたーやるだろうがッ!この怪力女ッ!」


「あひぃ~!」


「(バカップルはどうでもいいとして・・俺の存在価値・・)」


山田はいつもこの競技にしかり体育になると性格が一変するのが問題だ。

だから全国でもほとんどの競技を出禁くらってんだよな。

一時期出てないにも関わらず出禁くらった時もあったな。

山田の強者ぷりは今に始まった事じゃないとしても。

この好き勝手やってんのに憎めない感じはどうしてだろうか。


「はぁ・・山田はどうしたら加減って言葉を覚えるだろうか」


「ハハハッ!無理だねッ!」


「だと思ったよ畜生」


「俺もそう思うね、コイツのハチャメチャな言動と言い、人離れの激しい戦闘能力、どう考えても一度暴れたら止まらねぇ奴だよ」


「暴走機関車にブレーキかけるのが無理難題って奴か・・」


「その通り~!」


その通り~・・じゃねぇよ。

どこまで行ってものんきな奴め。

自分の事なんだからもっとしっかり考えてくれってもんだ。


「まあ、でも・・」


「なんだ」


「一人で暴れ倒すのは流石に気持ちよくないね」


「それもっと早く気付くべきだよね?山田さん」


「いひひッ!ら、らっていっはいはやっへみらいはない!(イタタ!だ、だって一回はやってみたいじゃない!)」


コイツの発言は一々頬をぐにぐにしたくなる衝動にかられるな。

ぷにぷにもちもちしているからすっごい掴み心地良い。

てか、必死にあたふた手を振るの可愛い。


「・・・ッ」


「にゃ、にゃにわはってるの?(何笑ってるの?)」


「ん?つい楽しくて」


「ほ、ほえすッ!このほえすはーッ!やーへーへーッ!(ドSッ!このドSがーッ!やーめーてー!)」


「うん、バカップルだわコレ」


まあ、最悪あと一、二試合どうにか禁止にならない様な試合をすればいいだけだし。

山田にも言い聞かせればなんとかなるだろう。

最悪ボールを使うのは後ろの武蔵に任せればいいかな。

ともかく、後数試合頑張ろう。


NEXT


おまけ


その頃の愛川は国語の授業を受けながら。


「(先輩と山田先輩がどこかでイチャコラしている気がする・・)」


っと、一人勝手にドキドキしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ