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第四十七話「協力」

「で、結果的にどうしろと」


「単刀直入に言うと・・君にはぜひ俺のチームに入ってほしいわけですが」


「はーん・・なるほどな、俺の強さに気づいちまったか・・」


「こんな狂犬入れなくても多分私一人でどうにかなるよ?」


「んだと生徒会長・・喧嘩売ってんのか?」


チーム結成前に内輪もめとかマジで勘弁してください生徒会長。

ていうかもっと仲良くしてくれよ、お前生徒会長やろ。

もっとこうみんなと仲良くしたいていう雰囲気あるだろ普通。

いや、山田だから仕方がないのだろうけど。


「私のこう見えて黄金時代には大会を禁止にさせた張本人なの、貴方より実力が上なのは確かなはずよ」


それ誇れる事ではないと思うんだけど。

なんでそんな胸張って言えるの山田。


「そうかい、俺の記憶にはてめぇみたいな女いねぇって書いてあるがな」


「言ってくれるじゃない・・だったら敵となるなり試してみようかしら?」


「望むところだ表出ろや」


「喧嘩なら人のいない裏の方がやりやすいとは思わない?」


お互いに顔を近づけバチバチと火花を飛ばす視線。

両方のこのくだらない言い争いはどうしたら止むだろうか。

なんともくだらん争いだ、今すぐこの場から遠ざかりたい。


「いや、それ以前にお前ら喧嘩止めてくれない?」


「きっくんがいうなら・・」


「お前が言うならしょうがないな」


「(俺の一言で止まるんだ・・謎だわ)」


この二人面白いくらいに行動が極端だから困るんだよな。

まあ、今はそんな野次馬路線から外れてこの二人を仲良くさせねば。

とりあえずこの二人の右手と右手を持って仲良くなりましょうの儀式の準備をだ。


「はい、おててとおててを繋いで握手をギュッギュッ」


「馬鹿にしてんのか?」


「いや大真面目だよ?俺としてはみんなが馬鹿にするくらいくだらない事で盛り上がってもらえるくらいのテンションが丁度良いんだよ、お前もそんなポカーンとするでないよ」


「いや、いきなりこんな事されたら流石の俺もなんとも言えないしな」


「ギュッギュッ~!」


「(ってノリノリかよッ!コイツ抵抗無しか!?)」


「あ、でも山田ゴメンな・・これよく考えたら女性の手を勝手に軽率に握らせて・・」


「ん?気遣うほどでもないでしょ?別に純潔を奪われたわけでもあるまいし・・」


「そうか?お前はもっと警戒すべきだと思うんだが」


コイツいつも思うけどよめない顔してるよな。

今の強制握手もコイツなんの抵抗もせず、しかも気づいたら両手で握ってるし。

いつか誰かに騙されたりとか、後ろから襲われたりしないか心配だ。


「大丈夫だよ、私きっくん以外には襲われない様に色々身に付けてるから・・ほら合気道とか空手とか剣道とかテコンドーとムエタイからコンバットなんとか」


「てめぇは何処と戦うつもりなんだよ、そして何処で覚えたそんな武術」


「きっくん以外に襲われたくないのでちょっとあの手この手で・・」


ちょっとイカレタその思考を治す為にこのほっぺたをぷにぷにするとしよう。

そうすればこの減らず変態口も少しはマシになるだろう。


「そうかそうかそんなに俺に襲われたいか、そんな事を言う口はこの口か?」


「やひめひふめひょれはおひょうひょかひょうひょふぅれへるへはないひふ!(やめてください、それは襲うとかそういうレベルじゃないです)」


「(やっぱ、どこからどう見てもバカップルだよなコイツら・・さっさと付き合えよ)」


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