第三十九話「空気が読めないとはまさにこのこと」
「ハロォ~!グーテンモルゲン!エブリバディ!先生今日も美しいでございますねぇ!」
「ゲッ・・この声は・・」
「アラ?ソノголос(声)ハヤベサンデースカネ?」
「YES!YES!俺ですよ!先生ィッ!」
授業が終わってすっかり油断していた。
そういえば、いつもこの終わったタイミングでうちのクラスに終始めんどくさい人がいた。
名前は【矢部 太郎】。
特にパットした見た目でもないが金髪に染めたウザい奴だ。
ただでさえパットしないのにこの上なく品の無い性格と節操のない態度は校内では問題児。
生徒会の案件に何回訴えられたことか。
コイツもコイツで注意しても何も聞かないと来たもんだ。
唯一マリア先生が好きだからマリア先生の言う事は聞いてくれるのだが。
何が問題かってマリア先生が好きすぎて半ストーカーであり、害虫であること。
「それにしても今日もberrycute!そしてなおかつbeautifulな貴方は眩しいねッ!」
「ホ、ホメテクレルノハウレシィケド・・チカイナー・・ヤベサンイツモナンダカセンセェトノキョリチカイトオモウンダヨー・・」
「ソンナことはありません!これが普通・・いやむしろ・・俺と先生の距離はもはやラヴの様なモノであり・・この距離は俺と先生の心の愛のカタチと言ってよろしいかと・・!」
「ソ、ソーリー・・ワタシニハニガオモイデスゥ・・」
「そんなことありません!なのでぜひ俺と今日こそ放課後のラブラブデートを・・」
見よ、マリア先生も半場を通り越して完全にお困りにお顔だよ。
両手でストップ決め込んでいるよ。
これだから問題児はいつも周りが見えていないんだ。
ここはビシッと注意してやらないとな。
「おい、矢部・・マリア先生が困っているだろうが、少しは相手の気持ちを考えてやれよ」
「ヤ、柳原クゥン・・」
「んー?部外者君は本当にいつも分かってないなー☆」
「あん?」
この、お調子者の口使い本当に腹立つ。
ナルシストとかウザい奴の特有の喋り方本当に腹立つ。
「マリア先生は一言も【困っている】なんて口にしていないし・・僕はマリア先生の気持ちが誰よりも理解できるのですよ!」
「へぇ・・」
「だいたい無関係者の君が人の恋路・・いや・・カップルの恋路を邪魔するのは野暮って奴じゃないかい?困るなー・・人に迷惑をかけるのが生徒会の仕事とか本当に困るわー」
「ずいぶん身勝手な言い方だな・・なんなら俺は今お前の行為を全て生徒会で徹底してこれからその全てを禁止にしてやってもいいんですよ?」
「ぐぐぐの愚問だねー・・それで困るのは君ダゼ?君は分かってないなー・・愛の前に一人の悪の男の思いなど正義の前では無力なんだよッ!」
ダメだ・・何故コイツはいつも自信満々にこんな事が言えるのかサッパリ分からない。
俺には理解不能すぎて頭が痛くなって来た。
誰かコイツをしばいてくれる救世主はいないだろうか。




