第二十五話 「青春の1ページ」
「ハハッ!悪かったって!そんなムスッとしないでよ!」
このまま早く走って置いて行きたくなるウザかわいさだ。
本当に困った奴だよ・・この子は。
「全く・・趣味が良くないぜ・・お互い」
「全く・・だね、変なイジワルが入っちゃったかな?」
「変なイジワルって・・俺そんなお前にイジワルしたか?」
「しーまーしーたー!っもう!忘れたの?」
「あー・・アレか・・アレはイジワルなのか?」
「イジワルですぅ!」
なんだコイツ可愛い・・じゃなくてそうか。
アレは山田的にはイジワルの分類か・・。
「そうか・・じゃあ・・ごめんだな」
歩きながら痴話げんかをする中、ピタリと止まってこう言ってやろう。
クルリと振り返り、笑顔で俺は明るくこう発しよう。
「・・フフッ、君って奴は・・私じゃなかったら許されてないぞ?」
山田もクスクスと笑いながら両手を後ろに組み嬉しそうに微笑む。
丁寧に謝っても山田は嬉しくないだろう。
だったら、俺達らしい関係の謝り方が一番という奴だ。
「知ってるよ、山田だからこうした」
「私だからか~・・じゃあ、私も君にごめん・・だね!」
「おう、それでいいんだよ!」
「えへへ~・・ありがとう!きっくん!」
互いにニッコリと微笑み互いの謝罪が一瞬にして笑う。
こういうのも悪くはない、なんだか心が温まる。
特に山田の笑顔を見ているととても微笑ましい。
コイツからはいつも元気をもらえる。
そういう誰かの側にいて元気を与えられるコイツのこういう所・・俺は大好きだ。
きっと・・一番大事な奴も元気づけられるのだろう。
「ねえ、きっくん」
「なんだ?」
「明日もまた・・一緒に登校・・しよう?」
「いいぜ、明日もまた登校しよう」
「うん!本当にありがとう!きっくん!」
こ、コイツまた・・俺にべったりと‥ッ!
てか、俺の腕にそうやって頭をスリスリさせるなッ!
なんかますますコイツ調子に乗ってない!?
恥じらいを持て恥じらいをッ!
カップルでも無いんだから!
「お、おいだからそんな・・お前も女なら男にそんなべたべたするな!」
「えー?どうして~?このこの~!好きなくせに!」
「こういう・・じゃなくてだなッ!!」
「きっくん面白い~!もっとしちゃお~!」
「腕にひっつくな!せめてさっきのぐりぐり・・いや!どっちもやめてくれ!もっと距離を取れよッ!山田ァ!!」
「きっくん大好きイィ!」
「聞けぇ!山田ァ!!」
こういう、青春の一ページの様な日常が俺は好きだ。
夕焼けに照らされる、俺達の日常・・山田との下校。
こういうありふれた日常が・・本当に好きだ。
今に感謝して、明日もまた・・コイツと会おう。
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