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第二百十一話「謎めく動き」

静まり返る荒れ切った街並み。

酷く瓦礫が飛び散る悲惨な惨状。

まさに事態は最悪の状況と言える。

姉さんが来てくれなかったら今頃どうなっていた事か。


「・・何故彼女たちは・・この場から立ち去ったんだろう」


それにしても疑問だらけだ。

何故あの状況で逃げ帰ったのか。

ウイルス投入機をつけていた彼女達にとってこんな状況覆せるはず。

それを持ってしても無理だったというだけでもありそうだが。

果たして真実はどちらにあるのか。


「・・さあな、私も今たまたまここに来れただけだ、実は任務とかすっぽかしてな、お前の安否のみを気遣ってここに来た」


「それ大丈夫なのか、ブラコン」


「大丈夫、問題ない・・松本に全てをぶん投げた」


「松本さん・・」


可愛そうな松本さん・・まあ、仕方がないだろう。

こんな姉に振り回されるのもさぞ大変だうけど。

いや、それよりも。


「姉さんこれからどうしますか?」


「このまま奴らを追跡するほかあるまい・・他に何かあるわけでもないしな」


「・・そうだね・・悪いけど・・最後まで付き合ってもらうかもしれないけど・・姉さん大丈夫?」


「任せろ、世界一強い姉さんだぞ?」


なんと頼もしい姉さんだろう。

流石はトップクラスの殺人鬼とも言われた女。

世のマフィアは彼女一人いれば事足りる。

さて、あまり姉さんに過剰な期待をしても仕方がないが。

まあ、ひとまず姉さんと行動を共にしよう。

じゃなきゃ・・俺がこのままでは死んでしまうかもしれないしな。


「・・そうだ、傷・・大丈夫か?」


「あん?心配いらないよ、いつもの事だ」


「待て待て、私が応急処置してやる、ちょっとこっちに来い」


「え・・ちょ・・」


あ、これ強引に引っ張られて強引に治療される奴だ。

別に気にしなくていいのに。

ていうか、この人いつもどっからそういう医療品取り出しているんだろう。

全く不思議だよな。


 ◆


ボガァァァンッ!


一方その頃、比叡は特に大苦戦も強いられる事もなく。

アンドロイドであるアンジェリカを難なく倒す事に成功していた。


「ハァ・・ハァ・・や、やった・・」


ビリィ・・ビリィ・・。


ボロボロになったアンドロイド。

大爆発を起こしてついに機能停止。

戦闘継続不可能になった彼女はいよいよ煙を噴き上げ。

全ての思考を停止したのだった。


「あ、ありえない・・何故・・人間なんかに・・ッ!!」


「ハッ!俺はダチと共にあるんだ・・お前なんかには負けねぇよッ!」


「グッグッ・・」


歯を食いしばって怒り狂うをとしていた四虎琉。

だが、その時。


パチパチ・・。


どこからともなく拍手の音が聞こえる。

一体どこからか、比叡は思わず辺りを見渡す。

そして、音がする方向を見れば、そこにいたのは。


「いやー・・実に見事・・見事・・大したもんだよな・・君って男は」


「・・・誰だ、アンタ」


そこにいたのは兎耳のついたシルクハットに。

青いモコモコのケープ、チェック柄の紺色の衣装。

白いミニスカートをはいた、謎の女性。

笑顔でなぜか、この場に現れたのだった。


「ボクはマグノリア家の【クローバー・マグノリア】さ、以後お見知りおき」


「クローバー・・マグノリア?」


その女は、ただ謎めいた雰囲気を出して。

その名を口に挟んだ。


そして、この名前は後に。


全ての全人類の驚異の名前となる事を。


まだ、誰も知る由は無かった。


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