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第百八十五話「阿呆を越えた何か」

「おい、ポンコツ・・なに勝手に行動してやがる?」


「・・マスター」


あ、なんか作った人ぽい人が来たぞこれ。

・・この学園の生徒か、にしても何故白衣。

そして、血色わるい人だな・・おい。


「マスターじゃねぇだろ、ご主人様だボケッ」


ガンッ!!


頭殴った?!

どっちだっていいことにそんなに怒らなくてもいいじゃないか。

しかも、相手は女の子だぞ。

なんて野郎だ・・。


「おい・・お前」


「あん?」


比叡さん容赦なくづかづかと突っ込んだ?!

ここは飼育小屋だからなるべく穏便にすませてほしいところだが・・。


「カルシウム足りてないだろ?牛乳だ、飲め」


そうじゃないッ!

なんでナチュラルに牛乳パック渡してるの?!

なんでそんな勇ましい顔で渡している?!


「てめぇ・・ふざけてんのか?!」


「ふざけてはない、相手に八つ当たりをするのは牛乳不足、つまりお前もこれを飲めば一発でそのストレスを抑える事ができる、毎日一杯は飲め」


「ふざけるな!お前はこの俺を誰だと思っている?!天才的学者・・」


「いいから飲め」


「聞けよッ!!」


比叡の自由な会話から逃れるはずもなく。

一方的な会話の流れは変わる事を知らない。

これには短気な相手もたまらず怒り狂う。


「お、おい!これ中身無いぞ?!どういう事だ!?」


「ああ、さっき飲んだ」


「くそがぁッ!!」


なんという嫌がらせと煽り方。

卑怯だが、精神的ダメージが激しいな。


「もういい!ポンコツ!それ捨てておけよッ!」


「了解しまた、マスター」


そして全てを自分の部下に投げたよ。

もうなんかただの小物悪党臭が激しいんだけど。

白衣制服の男はそのまま学園へと戻って行ったが。

あのメカ娘は命令通り投げられた牛乳パックを広い捨てようとしていた。

本当にメカなんだ・・だから命令通り動いているんだろうけど。


「いいよ、俺が捨てるよ」


「いえ・・命令されたので私が」


「お前みたいな美人に雑用は似合わないって、こういうのは俺みたいな男に任せろって」


「・・?理解不能・・それはどうしてですか?」


「ん?阿呆には阿呆の生き方ってもんがあんだよ、これはその阿呆の生き方そのものだ」


また、自信満々に微笑みさもあたりまえの様に言い切る。

口ではああ言っているけど・・これが比叡の優しさなんだろうな。

まるで海そのものの様な男だ。


「記録・・阿呆なりの生き方・・後で解析と分析結果から論理を正しておきます、その上で阿呆の生き方の記憶から様々のパターンをインプットしながら調査と実験からシミュレーションさせていただきます、これより阿呆についてデータサンプルの回収をさせていただきます」


「ん?なに、なんか俺対象になったの?」


「たった今、貴方様は私の実験対象となりました、阿呆についてのサンプルデータを要求します」


なんだこの軽く馬鹿にされている感。

比叡は大丈夫・・。


「おう!力になれる事ならなんでもするぜ!」


「了解、相手の承諾が得られたので本日より貴方様を第一阿呆の一人としてインプット名前をどうぞ、サンプル名に登録させていただきます」


なにこのカオスなやり取りッ!

意外とノリノリだった件についてッ!

もう、抵抗とかそういうのが無いんだろうな。

凄い人だよ・・色んな意味で。


「な、なんか凄い人だな・・比叡」


「ああ見えて、チームのムードメーカーですからね」


「(ああ見えて・・いやそうにしか見えないんだけど!?)」


これが海王咲四天王のムードメーカー・・。

恐ろしいぐらいノリで出来た男だ。


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