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第百八十三話「比叡は動物と共に」

「よーしよし~・・良い子達だな~!」


「・・なんか聞き覚えのある声が」


「あー・・この声は・・」


榛名と共に校門近くまで来たところになにやら聞き覚えのある声。

とても愉快で気さくな明るい声だが・・この声どこかで聞いた事がある。

ふと校門に入り声のする方へと向かう俺達。

そして、向かった先は第二飼育小屋付近。

ここには確か飼育部以外は立ち寄る事もあんまりないはずだが。


「あ!いました先輩!比叡先輩です!」


「比叡先輩?」


「よーし!ストロベリー、バナナ、メロン、オレンジ、ザクロ、スイカ、ブドウ、マスカット今日も元気にご飯を食べているな!いいぞ!よく食べる奴は良く育つって言うしな!」


榛名が指さす方向にいたのは黒シャツ白い長い制服のズボンを着ている褐色男。

若干暗めの銀髪に褐色という異様な姿・・でも凄い明るそうだ。

にしても・・飼育小屋で8匹のハムスターに名前を呼んで餌をあたえる様子。

なんとも異様な光景だ。


「お!マロン!ショコラ!お前達も今日も元気そうだな!」


今度は黒い兎に栗色の兎・・なるほど分かりやすい名前だ。


「おお!つくね隊も元気そうだな!」


今度はニワトリ!?

あの羽の数いつもアイツが飼育していたの!?


「慌てんな塩焼きにたれ焼きさん!お前たちの餌も用意してあるよ!」


今度は小さな可愛いフクロウと鷹・・もはやなんでもありだな。


「カカオお前食べるか?」


こ、今度は黒猫・・でもなんかプイッとそっぽを向く。

なんだか不愛想な猫だな・・にしてもスリム・・モデルかな?


「あはは!カカオ嬢にはいつも敵わんな!ほれ、シュガー食べて見ろうまいぞ」


シベリアンハスキーまで奴の飼育領域か・・。

よくなついている。

あの嬉しそうな表情から相当愛されているんだろな。


「よしよし!ウェルダンも食べるか!いいぞ!」


おい待て最後の奴。

なんか普通に生肉むしゃむしゃしているライオンおるんだけど。

どういう事なの、一体何がどうなってんの。


「いつも動物さん達と仲よさそうですね、比叡さん」


「おう!俺に仲良くできない動物はいねぇ!俺は動物大好きだからな!」


「こ、この子達を全員一人で?」


俺が驚きを隠せず再確認する様に動揺しながら聞くと。

比叡は笑顔でニッコリと笑い、当然の様な顔で答える。


「当たり前だぜ!美しいねぇ・・多くの動物が奇跡で起こしたかのようにみんな一緒に仲良く食事をする様・・いやー実に素晴らしいよ・・こいつらがいつも元気でいると・・俺も自然と元気ヲもらえる・・だからいつもご飯あげてんだ!」


「へえ・・マメだね・・」


「まあ、もとから俺が飼育を始めたからな!第一の方は確かパーラカちゃんの担当だぜ」


「ばーらか?」


「赤薔薇先輩の事ですね」


「そうだぜ!るーなは!」


「(なるほど・・コイツの独特な言い方って奴か)」


気さくかつ動物に好かれやすい男比叡。

確かこいつも海王咲四天王の一人だよな。

こんな奴がいるとは・・思わなんだ・・。

なんていうか・・特殊な奴らが多いな・・本当に。


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