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第十八話 「我慢できる人」

お詫び

先日10月2日は更新ができなかった為今回はこのように二つ更新させていただきました。

明日の10月4日は通常通り一本更新でいかせていただきます。


「貴方達は本当に無礼ではしたなく・・醜いですわッ!」


「てめぇ!また言いやがるのか!?」


聞こえる、誰かの訴える声が聞こえる。

足を一歩踏み出すごとにそれはどんどん高くなる。


「藤宮さんの言う通りです、事実ではありませんか・・イジメは減り、これからも減少しゆくゆくは根絶するでしょう・・生徒会は頑張っています、我々生徒だけではなく体や精神その全てを削って血の滲むような努力をしています」


「何も見てないお前に何が分かるッ!」


感じる、近づけば近づくほどに訴えにかける熱意のある想いが。

その言葉に迷いはない、絶対に間違いのない発言。

その熱意一つの言葉で足はもっと前に進む。


「全部見て来ました、生徒会長が涙を流して悔やんでいた姿も、柳原先輩がどれだけ悔しい思いであの言葉を聞いてたことか・・努力したんです、実際に何度も何度も自分感想をあの場で言いたかったんです」


「(なんだコイツ・・まるで全部分かってやがる目だ・・目と発言に迷いがねぇ・・)」


「私はあの言葉の意味を知っています、何も知らない貴方こそ無能と決めつけるのはやめてください、日々懸命に努力を謹んできた者達に対する無粋な真似であり、侮辱ですッ!」


「愛川さん・・貴方そこまで・・」


「ごちゃごちゃと・・てめぇぇぇぇッ!!」


「あ、愛川さんッ!?」


振り上げ降ろされる一つの太い腕の拳。

愛川のこめかみにむかってそれは鋭い風切りの一撃へなって向かう。

だが、それを愛川は藤宮をケガさせまいと目を見開いたまま避けようともしない。

庇うつもりなんだ、アレだけ嫌いな相手でもいざイジメになったのであれば。

その気持ちすら排除して君は助けに入る。

君はすっかり気持ちの入れ替えれる人間になったんだね。


ガッッ!!


「・・ッ!!先輩ッ!?」


「柳原先輩ッ?!」


「お・・おまえ生徒会の・・」


愛川はきっと我慢した。

もっと心の中ではこの相手にむかってやってしまいたい事があったと思う。

もっと言いたい事があったんだと思う。

けれども、その気持ちを抑えて愛川は我慢した。

これは単なる想像かもしれないが・・愛川は俺の言葉を信じてくれていたんだ。

だからこそ、俺は殴られる愛川をかばって傷つく事ぐらいなんともないッ!!


「無能ですいません、何もできなくてすいません・・確かに貴方達が言う事は何も間違っていない・・けれども・・生徒会として言います」


「あ、あん?」


「うちの・・いや、俺の後輩達に手を出す事は許さねぇッ!!」


「なっ・・」


俺の気持ちは間違っていた。

愛川を見て気づかされた。

本当に俺もまだまだ子供でガキで心の狭い人間だ。

お灸をすえなければ見て見ぬふりだと?

それのどこが・・お灸をすえる意味があると言うんだッ!!

藤宮だって大切な後輩の1人、いやたとえ藤宮じゃなくても。

俺にはイジメられている生徒達に力になる義務があるッ!

これを・・またその一歩として歩き出すんだッ!!


「ふざけやがって・・てめぇ自分が守りたい生徒にはそうやって全力注ぐんかッ!姉さんのイジメには何にも対処しなかったクセによぉッ!」


「姉さん?」


あね・・さん?

まさかこいつら・・この言い方といいその喋り方。

どこかで聞いた事あると思ったが・・そういう事だったのか・・。


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