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第百七十九話「苺とラベンダー」

「ふぁ・・なんだか眠いな・・」


思わず腕を伸ばして大きなあくびをしたくなる。

それもそうか・・二十四時間以上も起きていれば。

誰だってこの疲労に耐えきれるはずもない。


「そりゃあもう何十時間と起きてますからね先輩、そろそろお眠りください」


「うん、そうさせてもらうよ・・遠慮なく寝るわ・・お休み榛名」


「おやすみなさい先輩」


榛名に本当に申し訳ないが。

後の事は任せて、俺は眠りにつくとしよう。

今回の難事件もより疲れた。

明日からは普通の日常に戻って。

いつも通り頑張れるといいな。


 ◆


「ただいまーお兄ちゃん~!」


「ただいま・・です」


今日も今日とてとても疲れたなぁ・・。

いつも中学校は楽しいけど。

今日はなんといっても【ラベンダーちゃん初登校】だったんだよね。

お父さんに急遽連絡入れて、なんとか学園に通わせてもらえる事に。

お家にも生活費が増えたから、これからはごはんもより腕を振るわなくちゃ。

お父さんにも悪い事しちゃったな・・お仕事お忙しいのに。

こんなに向こうから支援なんかしてもらって・・本当にごめんお父さん。

口では【可愛い娘の為ならいくらでも!!】って言ってるけど。

きっとこんなに支援ばっかりしてもらってたらいつか社会に出た時困っちゃうよ。

高校に入ったらバイトも考えて自分でも生きれる様にしないと。

いつまでもお父さんやお兄ちゃんに頼ってばっかじゃダメだ。

これからは将来の事もちゃんと考えておこう。


あ、それはそうとラベンダーちゃんは何事もなく登校できたし。

養子として正式に家に引き取ってもらえる事になったし。

良かった、これからは新しい家族の一員。

制服もお洋服も新しくなって、ラベンダーちゃんとっても可愛いくなっちゃったよ。

制服はとりあえず私と同じセーラー服。

初々しい感じにモジモジとしている様だけど。

私はとっても似合っていると思うな。


「う・・うぅん・・」


「ああ!ラベンダーちゃん大丈夫?!」


「大丈夫・・今日の質問攻めで・・ちょっとたけ・・ラベンダー混乱しちゃった」


アハハ・・だよねー。

私は思わず愛想笑いで誤魔化す。

うーん、みんなの気持ちはわかるけど。

やっぱりあのラベンダーちゃんの困り様からするに。

絶対にストレスたまっていたよね・・ごめんねラベンダーちゃん。


「まあまあ!明日は少しは質問攻めマシになると思うよ!頑張ろう!」


「うん・・ラベンダー頑張る・・ありがとう・・苺お姉ちゃん!」


「うへへ・・お姉ちゃんか~・・照れるな~・・」


私は末っ子だったから妹とか弟っていうのはなんだかイメージ湧かなかったけど。

うん、でもこれはこれで悪い気しない・・いやいや!

もちろん、家族としてだよ!

最近の私は直ぐにそうやって悪い子になりかけるんだから。

本当に困っちゃうな・・。


「・・よし!気晴らしに何か良いモノ作ってあげる!」


「本当?」


「うん!待ってて!あ、手洗いうがいは忘れずにね?」


「うん!私待ってる!」


期待して待っててね我が妹ちゃん!

うんうん、せっかく慕ってくれる妹ができたんだから。

ここは私がお姉ちゃんとして励ましてあげよう。

確か台所に良い材料があったからあれでデザートでも作ってあげよう!

手洗いうがいを済ませて、エプロンを付けれ゛は準備完了ッ!


「さあ!腕の見せ所ってね!苺!いざ、調理しますッ!」


「あ、お台所借りてます!」


「え゛え゛ぇ゛!?うちの台所に美人さんいるーッ?!」


思わず焦ってしまうほどの超美人のお姉さん!?

なんなのこの頭の可愛いリボン。

なんなのその美しい白い肌!?

そして、なにその豪勢な食事の数々!?


NEXT

※食材は榛名の自賛です


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