第百七十七話「休日の榛名と」
夜も更けて・・つかもう朝まで明けてしまったわけで。
こんな体調不良全開のまま学園に行けるかッ!
って事で今日は流石に休んだ。
いや・・というより。
休まされたと言った所だろうか。
「先輩、お怪我は大丈夫ですか?」
「大丈夫・・大丈夫だよ・・」
何故、榛名が家にいるのかものすごく疑問に思う。
いや、過去に何人か家に入って来て面倒見てくれた子はいたよ?
それでもね、ここまで清々しいほど堂々とした子は初めてだよ。
びっくりだわ、榛名抵抗無しかよ。
男の部屋だよ、というよりもう青年男性の部屋だよ。
流石に少しは誰か恥ずかしがるとかしてよ。
俺もう、慣れてたから忘れてたけど。
危うく女の子をホイホイ入れる男子か何かと思われ。
いや待てよ・・今までの軽率な行動を含めると。
完全にもう手遅れ?
いや、そんな事無いよな・・あってほしくない!!
「榛名、あのね・・」
「なんですか?先輩?」
あ、ダメだ・・こんな優しい微笑みで介護してくれているのに。
ここでなんか「余計なお世話だこの野郎死ね」とか言ったら絶対泣く。
この子場合最悪メンドクサイ事になりかねない・・。
山田現象は一人で十分だッ!
「いや・・なんでもない・・」
「そうですか?なにか言いたげな顔されてるように見えましたが・・」
「き、きのせいだよ・・きっと・・」
「そうでしょうか・・絶対に何か考えていると思ったのですが・・」
「ところでなんで君はここにいるのか聞いていいかい?」
やっぱり我慢できずに聞いてしまう。
なんか隠しているとむずがゆいんだよ。
あと、そんなに考えこまれたらなおさらだ。
「えっ?ああ!私は軍事にいた頃700時間は寝なくてもいい体に鍛えたので全然大丈夫です!」
「どゆこと?」
「ですが先輩は私の様に軍事のお方ではないので・・私が休暇をとって先輩の介護もといご奉仕させていただきます!」
「榛名にか・・なんだか申し訳ない気持ちしかないんだが・・」
「そんな事はありません!なんでもしますので言ってくださるとありがた・・ハッ!エッチなのと破廉恥なのはいけませんからねッ!絶対ダメですよ!」
「言うかッ!俺がそんな破廉恥な先輩に見えるかッ!?」
「お・・女の子を・・あんな風にたらして・・そして・・その・・皆様からとにかくおモテになられるのでッ!!実に破廉恥な先輩かとッ!」
「(うそーん・・否定できない・・うう・・)」
て、的確な指摘だ。
流石は真面目な榛名・・良く俺の事を見ている。
優しい所もあれば、別側面で厳しく優しい一面があるんだよな。
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