第百十五話「大人達とは・・」
さて、一波乱がまた起きてしまったが。
それも霧島によって解決した。
となれば、やる事はもう決まっている。
「よし・・今度こそ・・」
「なんだ・・お前も理事長に抗議を申し立てるつもりか?」
「ち、違うけど多分合ってる!」
突然の霧島の質問に変な回答をしてましった。
まあ、でも実際そんな感じだし問題は無かろうて。
「どっちだよ、まあいいさ・・お前くらいなら別に入れても問題ないだろう」
「アレ?止めないの?」
「妙ですね・・この人もしかして回し者じゃないですか?」
「んなわけあるか・・好き好んで誰の回し者してるんだよッ」
だろうな、コイツこそ本当に堕舞黒とは仲良く無さそうだし。
そもそも絶対に眼中に無いくらい嫌いだろう。
「・・まあ、なんだっていいけどさ・・とにかく行ってくればいいだろう・・中で何を話すかは分からないが・・俺は何も聞いてないし聞かなかった・・それだけだ」
「恩に着るよ、霧島」
「当然の事をしたまでだ、精々頑張れ」
「(直じゃないですね・・)」
霧島のクールでツンツンな性格は相変わらずと言ってもいいだろう。
でも彼なりの精一杯の優しさだ。
たとえ相手が誰であろうと無意味にキレたりはしない。
意味のある行動だと分かった時は積極的に行動してくれて。
自分が手助けしてやりたいと思った時は全力で助ける。
それが霧島という人物だ。
っとそれはさておきいよいよ理事長室へ直接殴りこみか。
いざ来てみるとやはり緊張が走るな。
どうしてもこの部屋からの圧が強いというかなんというか。
いや、だがもう迷っている暇はない。
ここまで来たなら後はもう投げやりでも実行してやるッ!
どうにでもなれだッ!
勢いよく扉を開き、いざ・・理事長室へ突撃訪問ッ!
だが・・入って待っていたモノは衝撃的な光景だった。
「渡辺ッ!今日という今日はてめぇをぶん殴ってくれるッ!」
「放しなさい!私は貴方とこんなくだらない事をしている場合ではない!」
「ディートリッヒ!渡辺先生を離すんだ!困っているじゃないか!」
「ソーデス!コマッテイマース!ハナシテアゲテクダサーイ!!!」
「(ディートリッヒ先生がいつにも増して激しい・・ああ!恋の病ね!)」
「理事長・・教員達どうしましょう」
「・・頼む、止める方法を教えてくれ・・猫鼠」
「それはこちらが知りたい」
何だこの混沌に満ちたカオスワールド!?
大の大人がこんなにも集まって揉め事したりなんかまた勘違いの様な目で見たり。
色々おかしいだろコレッ!?
ダメだ・・入って早々俺はもう倒れそうだ。
ここから上手い事先生達を止めれるだろうか?
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