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ポンコツ天才魔女が現代に転生したら  作者: Morisa1380


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12/12

第12話 天才魔女、始まりの夢をみる

夢だ


これは夢だ


幼い子供の手、私の手。


平和な村、何気ない日常。

時折くる商隊と、一緒にくる少年。


私と似た黒がかった青い髪。

深海を思わせる濃い青い瞳。


日常の壊れたあの日。

1人ではなかったのはあの子が、シオンがいたから。



場面が変わる。


焦げた匂いと錆びた鉄の匂い。


悲鳴が耳にこびりついて離れなかった。


気づいたら何もかもが壊れていて、手遅れで。

大きな空飛ぶトカゲが魔竜と呼ぶことを知らない無知なあの頃。


壊れた家の残骸に、身体を預けていた。

動けなかった。


立ち上がる理由も、もうなかった。


ただ、終わるのを待っていた。

「るーな! ルーナ!」


声。


近い。


さっきまで遠かったはずの声が、少しずつ距離を詰めてくる。


はっきりしない意識の中、あの青い瞳だけがはっきり見えた。


「ルーナ!!」

喜色と焦り、驚きの混じった声。



こちらに伸ばされた手を、私は。


迷いなく掴んだ。

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