↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界無双血風録  作者: 大五郎
第5章 レインディア王国編
14/119

小話4 誤解

誤解は更なる誤解を生むものです。

まどろみの中、窓から差し込む朝の光が起床の刻を告げる。

ベッドの心地よい柔らかさに包まれて惰眠を貪るのはなんとも気持ちがいい。

起床と共に失われる至福の刻を感触で少しでも多く味わおうと手の平で優しく撫でる。

「あん・・・」

甘ったるい声。

俺はガバッと飛び起きた。

両脇には俺に寄り添うように眠る裸の二人の少女。

先日大空洞の現地住民から差し出された見目麗しい美少女達である。

ショートカットの黒髪と今は瞑っているが大きな漆黒の瞳、桜色のきめ細かい肌をしたそっくりな顔立ちの双子の姉妹だ。

俺がさっき撫でていたのは片側の少女の胸のようだ。

本来俺が差し出された美少女達を食っちまってもなんの問題もない。

問題なのは就寝時一人だったのが目覚めたら三人になっていたことだ。

熟睡していてもちょっとした物音や気配で目覚める俺が気付かぬ内に部屋に侵入されベッドに潜り込まれた。

潜り込まれた後は警戒ラインの内側にあるものとして無意識に受け入れてしまったようだ。

もし彼女達が刺客だったら俺は生きてはいなかったろう。

身体能力の超人的な向上と膨れあがった魔力による超強力な魔法で強大な魔物達を悉く倒してきたことにより増上慢になっていたようだ。

俺を殺すだけなら針一本でも用は足りる。

背中に冷や汗が伝った。

反省せねばなるまい。

少女達を連れてきた部族の長が千年に一人の天才的な狩人と言っていたのは誇張ではなく真実だったようだ。

まあ二人いるけど(笑)

それはそれとしてこいつらがなんでここにいるのかである。

長に聞いたところによると彼女達は身寄りのない者の中で一番美しい少女を選出したとのことである。

最初姉の方だけの予定だったが妹が姉と離れたくないと望んだため二人になったそうだ。

部族の風習で一旦輿入れした娘は出戻りが認められず無理に戻しても村八分になるとのことで既に村から出る輿入れの儀式は済ませているためこちらで受け入れてもらうしかないとのことである。

やむなく引き取ることになった。

シオンが面倒をみたがったが彼女達の貞操の危機を感じたのでライザ王女の侍女のアンナに預けてメイド教育をしてもらうことにした。

昨夜は大人しくアンナについていったのだが何故か今朝俺のベッドに潜り込んでいる。

ベッドの周辺には脱ぎ散らかした寝間着と下着が落ちている。

明らかに誤解を招くシチュエーションである。

予想に違わず扉が焦っているように強くノックされた。

「ユウキ様、起きておられますか?大変です!あの二人がいなくなりました」

アンナの声がした。

「分かっている。入っていいぞ。鍵は開いているはずだ」

俺は諦めて入室の許可を出す。

ここで下手に先延ばしするとこじれることになる。

「失礼します・・・!?」

アンナが扉を開け足早に入ってきた。

そしてベッドの上を見て絶句した。

「ああ、最初に言っておくが彼女達が勝手にベッドに潜り込んできたんだ。俺はなにもしていないぞ」

「・・・本当ですか」

アンナが猜疑心に満ちた目で見てくる。

「俺がつまみ食いするつもりなら最初からアンナに預けたりしない。俺付きの侍女にして勝手に食っているさ」

「それはそうですが一夜を共にしたのは事実ですし姫様が見ればなんと言われるか」

「私がどうかしまして?」

ライザ王女が部屋に入ってきた。

「姫様!どうしてここに!」

「アンナが慌てて部屋を出ていくのが見えたので追ってきました。朝からユウキ様の部屋になんの用があるの・・・!?」

ライザ王女もベッドの上を見て言葉を途切らす。

「あー、繰り返しになるが彼女達が勝手にベッドに潜り込んできたんだ。俺はなにもしていないぞ」

「ふ、ふ、ふ、不潔です!こんな幼い娘達をベッドに引き込むなんて!見損ないましたわ!」

俺の話しを聞いちゃいねぇ。

そうこうする内にライザ王女の大きな声に寝ていた二人が目を覚ました。

「「あッ、御主人様、おはようございます」」

二人の声がハモった。

この二人は同じ台詞を言うと被ってしまう。

名前はアイとマイ、どっちがどっちだか現在のところ区別はつかない。

年齢は十三歳、俺の守備範囲外だ。

因みにこの世界で一般的に使われている共通語はシオンがインプットしてくれた。

「あー、おはよう。お前達からも昨夜のことをライザに説明してやってくれ」

「えーと、ベッドに潜り込んだ私を御主人様は優しく抱き締めてくださいました」

寝惚けて抱き枕代わりに抱き締めたようだ。

「私は今朝方胸を優しく揉まれました」

起きっとたんかいと突っ込みたい。

「・・・なんでベッドに潜り込んだんだ」

「「妻は御主人様と一緒に寝るものだと聞いております」」

又声がハモった。

「や、やっぱりそうなんですのね。ユウキ様のバカー!!」

ライザ王女は泣きながら部屋を飛び出していった。

後ほどアンナに頼んでライザ王女に双子姉妹にもシオンにももちろんルシア王女にも手を出していないと何度も説明して理解してもらった。

只その過程を人に聞かれたらしくライザ王女にも双子姉妹にもシオンにもルシア王女にも手を出していない俺は不能(ED)ではないかと憶測が飛び交うことになった。

シクシク。

大魔導師S『さあ、悪いようにはしないよ。お姉さんに全て任せてごらん』

双子姉妹A&M『『本当に外の世界の言葉が分かるんですか。お願いします』』

大空洞駐在騎士団長R『騙されてはいけない。このマスクを着けてから教わるんだ』

大魔導師S『チェッ』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。