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女の子は怒鳴って
女の子は人の声をかき消すように、
大声で叫びました。
「だまれ!」
と一喝、人々は口を閉ざしました。
女の子はゆっくりと、
口を開きます。
「……あなたがたのいいぶんは分かりました。
水晶城にいってみます。
しかし、魔女をころしてはなりません」
人々は大きく動揺しました。
「しかし、反逆者ですぞ!?」
「姫は貧しい生活で、
ご乱心なされたのだ」
「我々が姫をお助けせねば…」
あくまで女の子を使うつもりです。
「わたしは乱心などしていない!」
また人は黙りました。
「いいか、よくきけ愚民よ。
ころしたら、どこかで、
憎しみが生まれる。
その憎しみで人をころせば、
また憎しみが生まれる。
どこかで止めねば、
終わらないのだ!」
「しかし、魔女は我々を苦しめております!」
「止めねば、終わらぬのだ!
聞いておったのかこのばか!」
狐の口癖が移り、
「ああ!馬鹿馬鹿しいばかばかしい!
そんなにころしたいのか!?
だったら私を旗頭にせず、
ひとりで勝手にいきやがれ!」
女の子の口調が急に変わったことに、
皆驚いたようです。
女の子は人をかき分けて、
水晶城に向かいます。




