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黎明の翼 -龍騎士達のアルカディア-  作者: 八束ノ大和
第五章 中央編

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第101話 集合

 アルクス達はバルトロとゴーレムに取り込まれたスペルビアの争いからバルトロを連れて撤退した。

そしてバルトロから今までに何が起きたのかを聞き出した。


『俺が転移した後は何故だか洞穴の中で、鎖に繋がれていたんだ。

 そしてその鎖はどうやら力を吸い取る特別な鎖みたいだったから、動けなくなる前に引きちぎった。』

『『えっ?』』


バルトロのその一言に鎖に囚われていた、アリシアとクリオはまさか引きちぎれるものだとは思わなかったと呆けた表情でバルトロを見ていた。


『ん、どうかしたか?それで洞穴を抜け出した後、どこへ向かったら良いのかがわからなかったので適当に周囲を散策していると戦闘音が聞こえてきたんだ。

誰かが戦っているのかと思い、音の方角へ向かって急いだところスペルビアが竜の形を模したゴーレムと戦っていたんだ。

そこで俺も参戦しようと思い、声をかけたのがいけなかった。

スペルビアも余裕があったわけではなかったらしく、俺の声が聞こえた瞬間に安堵したのか隙が生まれてしまってな。

その隙にゴーレムに呑みのこまれてしまったんだ。』

『ゴーレムがスペルビアを呑み込んだってこと?』

『あぁ、そうだ。その後竜の頭のところが盛り上がったかと思うと、ゴーレムに包まれたスペルビアが生えてきたんだ。そして目を開いたかと思うと、辺りにあるもの全てを薙ぎ倒す勢いで暴れ回ってな。

 自分を守りながらスペルビアを解放するのは流石に俺だけだと厳しくて、どうしようかと逃げ回っていたところでアルクスが助けにきてくれたってところだな。』


バルトロが今までの経緯を話し終えた後、アルクス達はどうやったらスペルビアをゴーレムから解放できるかということを考え始めた。


『そのゴーレムには多分魔石かそれに類する何かが埋まっていて、それで動きが制御されていると思うんだ。バルトロ兄さん、何か気付いたことはあった?』

『そういえばスペルビアの額にいつもは無い石みたいなものがついていたな。』

『それだ!多分、それを壊せばスペルビアは正気に戻るんじゃないかな。』

『額だと、撃ち抜くと危険だよね。ゴーレム側にもそういうのは無いのかな?』

『確かにゴーレムの何かがスペルビアを操ってるのよね。ゴーレムの核みたいなものとかがあれば…』


アルクス達が対応方法を考えていると再び魔獣の群れ達が湧き出てきた。


『一旦魔獣の対処に集中しよう。この試練で一番大事なのはこの宝玉を守ることだからね。』


アルクス達が魔獣の群れに対して戦闘態勢を取ったところ、急に突進してくる魔獣が現れてバルトロが受け止めた。


『兄さんがいて良かった。アルクス、今までいなかった猪型の魔獣が増えているよ。』

『あぁ、そうみたいだね。仲間達と協力して宝玉を守れっていうのは、それぞれの得意な戦い方をしないと対処できない魔獣が出てくるってことなのかな…』

『とりあえずここは任せろ。アルクスはスペルビアを戻すことに集中してくれ!』


バルトロが障壁を展開したことで魔獣達は宝玉に近寄れず、後ろからクリオ達の魔術で蹂躙されていった。


『アルクス、なんだか宝玉が光ってる!』


今まで光を灯すことがなかった宝玉に急に光りが灯り、点滅を始めた。

それに合わせ、少し離れた場所から破壊音が聞こえてきた。


『あれはスペルビアが近づいている音か。近いな。』

『魔獣達と一緒にスペルビアがやってきたらまずいね。幸いゴーレムの動きは遅い、急いで周囲の魔獣を倒してスペルビアに集中しよう!』

『わかった!』


アルクス達は湧き出る魔獣の群れの殲滅に集中し、スペルビア・ゴーレムに備えることにした。

バルトロが加わったため、防衛に余裕が出来たためアルクス達は攻撃に注力でき今までよりも簡単に魔獣達を倒すことができた。


『やっぱりバルトロ兄さんがいると、安定感が違うね。』

『見て、アルクス!宝玉の色が…』


湧き出た魔獣の討伐が完了した頃、宝玉の光が徐々に赤く変わり始め、危険を知らせてきていることがわかった。


『もうすぐスペルビアが来るね。皆準備はいい?』


スペルビアをゴーレムから解放するため、皆の顔に覚悟の表情が生まれていた。

ゴーレムが視界に入ってくると、アルクスは1つ気付いたことがあった。


『バルトロ兄さん、ゴーレムなんだかさっきよりも大きくなってないかな?』

『そうだな、あんな腕みたいなものはさっきはなかったぞ。』


ゴーレムから生えているスペルビアの腕に当たる部分に、先程まではなかった腕が生え、全体的に巨大化しているのが見てとれた。


『バルトロ兄さんは防御に徹して、アリシアはスペルビアの額を狙って。

 クリオと僕はゴーレムの本体を削ろう。もし核を見つけられたらそれを壊すつもりで。』


アルクスの合図と共に戦いが始まった。

バルトロが障壁を展開し、スペルビアの拳を受け止めてはいるが、岩をも砕く様な轟音が響き渡り、あまり長時間の耐久は厳しいことが見て取れた。


『そこ!』


クリオがスペルビアの額の石を目指して短剣を投擲するも見えない何かに阻まれて、弾かれてしまった。


『スペルビアの周囲に障壁があるみたい。あれをなんとかしないと…』

『わかった、ちょっと本体を調べてみるからアリシアはどこに障壁があるか調べておいて!』


アリシアは頷くと細かく攻撃する部位をずらして、どこになら攻撃が通るかを調べ始めた。


クリオはニンブスと協力して魔術でゴーレムを削ろうとするも、その硬さからあまり効果が出ている様には見えなかった。


『なんでこんなに硬いの…』


その間、アルクスはゴーレムの死角から斬りつけるもやはりクリオと同様に外殻を削ることはできていなかった。


『困ったな…。ん、なんだあれは?』


アルクスは竜型ゴーレムの尾の付け根に何か文字が刻まれていることを目にした。


『何か書いてある。見たことも無い文字だけど…

 ん?文字の最後に三角形がついている。その先に何かあるのかな?』


アルクスは何かあるに違いないと思い、気になる場所を叩きつけてみた。

すると外殻が剥がれ落ち、ゴーレムの核らしき球体が顕になった。


『正解だ!みんなここにゴーレムの核らしきものがあった。これを壊せば止まるかもしれない!』

『すまん、アルクス。結構しんどい!早めに頼む!』


スペルビア・ゴーレムの攻撃は徐々に苛烈になっており、バルトロは障壁ごと押し返されそうになっていた。

バルトロの厳しいという声にアルクスは急ぎゴーレムを止めなければと思い、龍気解放を行い全力を込めてゴーレムの核に向けて斬りかかった。

すると核にひびが入り、中から光が漏れ出したかと思うと一気に爆発した。

突然のことにアルクスは身を守ったものの吹き飛ばされて、近くの岩壁に叩きつけられた。


『アルクス、大丈夫!?』

『あぁ、なんとか…スペルビアは無事?』


爆発は近くにいたアルクス以外はバルトロの障壁で衝撃を防げていた。

爆発の直後、バルトロはゴーレムに駆け寄りスペルビアを取り出そうとしたところ、スペルビアの額の石が割れて、スペルビアを包んでいた周囲のゴーレムは砕けていった。


『よっと。良かった無事みたいだな。』


ゴーレムから落ちてきたスペルビアをバルトロが抱き止めると、意識は無い様だが無事に息をしていることが確認できた。


『良かった無事だったんだね。これで全員揃ったし、この試練も終わりかな。』


アルクス達が全員集まり、強大な敵を倒して終了かと思ったら周囲一体から響き渡る声が聞こえてきた。


『仲間達と協力して』

『この宝玉を守り抜いたら合格です。』

『とお伝えしましたよね。』


どこからかオクタとオクトの声がするのかと見回したところ突然一体が暗くなった。


『上だ!』


上空から巨大な双頭の竜が降りてきた。

そして2つの竜の口から光が漏れ出していた。


『まずい、ブレスが来るぞ。俺の後ろに下がれ!』


まずは挨拶代わりとばかりに双頭の竜が眩い光のブレスを吐き出した。

バルトロの障壁で防ぐもジリジリと皮膚が灼ける様な感覚を覚える。


『…はっ、私は一体…』


スペルビアが目を覚まし、今までの経緯をアルクスから説明を受ける。

その間にブレスも止んだ。


『スペルビアも意識を取り戻した。これで本当に全員集合だ!』


アルクスが竜に向けて準備が整ったことを伝えると、双頭の竜も吼えた。


『私達が』

『最後の関門です。』

『貴方達の絆』

『見せてください!』


双頭の竜に変化したオクタとオクトの2人が絆の試練最後の関門として立ちはだかった。

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