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怒られる
あるデパートのおもちゃ売り場でのことだ
当時はまだ珍しい、しゃべる玩具のサンプルが置いてあった
人が触れるとお決まりのセリフをしゃべる玩具だ
私は、何回も触れてセリフをしゃべらせることに夢中になった
しかし、セリフの数は少ない。何回も同じセリフを聞いて飽きてきた
そこで、他の玩具とバトルさせる事にした
私が選んだのは、設定上でお互いの事が嫌いだというキャラ
そのうちの1体でもう一体の顔をぐりぐりと足で攻撃した
「やめーや。世の中には、やっていいこととわるいことがあるんやで」
急に、玩具がそう怒鳴った。当然、そんなセリフはアニメ上でも無かったはずだ
何よりも、本当に怒っている様な声質に驚いて
「ご、ごめんなさい……」
そう謝ると、人形の顔が優しくなったような気がした
あれから何十年も経ったが、今となっては夢だったのか現実だったのか分からない
けれど、自分の子供が悪戯をした時には
「世の中には、やっていいこととわるいことがある」
と教えている




