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SCENE9
・教室
完全に日が落ちかけ、薄暗い教室。
湊、自分の席で祈るように待っている。
ガラッ。大石が入ってくる。
いつもの太陽のような笑顔。
大石「おまたせ! 腹減ったなぁ」
湊「……大石。どうだった? 父さんたちは……」
大石「ん? ああ、話つけてきたで。『卒業までこの学校におらせてください』って頼んできた。……おっちゃんもおばちゃんも、『大石くんがいるなら』って言うてくれたわ」
湊「……本当?」
大石「嘘ついてどないすんねん。お前はまだ、このクラスの生徒や」
湊、安堵で力が抜け、涙が溢れる。
湊「……ありがとう。でも、なんで……」
大石「ん?」
湊「なんで、そこまでしてくれるの? 僕なんて、ただの迷惑な……」
大石、人差し指で湊の額をコツンと突く。
大石「迷惑ちゃう。『必要』なんや」
湊「……え?」
大石「俺の高校生活には、お前が必要なんや。お前がおらんと、俺のツッコミが冴えへんやろ? ……せやから、俺のためにここにおってくれ」
湊「……うん。わかった」




