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ディストピアの反魂使い  作者: 柊アキラ
33/33

第3章 第13節 闇を纏いしコルネリウス・ハーン

※この作品はシェアワールド『テラドラコニス』の世界観に基づいて書かれています。

シェアワールド『テラドラコニス』のリンクはこちらです。

https://terradraconis.com/


反魂使いのダークファンタジーです。

恋って、いつが始まりなんだろう


皆いつ、「これが恋だ」なんて気付くんだろう?


できれば切なさなんて、欠片もいらなくて

絶対に、ハッピーなエンドで終わる恋がいいのに。


心臓が、なんかおかしい……。

ラウムが、かつての恋人「ガラテア」のことを呟いた

ただそれだけで、なんか無性に鼓動がドクドクいってる。


いやそういうの、困るじゃん。

毎日会うんだしさ。


普通にパンをちぎって食べてるだけなのに、隣に座るラウムが、妙に艶やかに見える。『キレイだなー……』なんて、心の音が零れそうになった。


しんどい。


『そういうの困るって』俺は俺の心臓に、叱咤したくなった。そんな時だ、玄関のドアを乱暴に叩く音がして、誰かが木製のドアをバーン! と、蹴破った!! 木のドアが外れ、ガランガランと音を立てて地面におちた。俺は思わず、声をあげる。


「ちょっ、なんだよ!? どうしてこんな事するんだ!」


「これはこれは失礼

わたくしの名は、コルネリウス

コルネリウス・ハーンと申します」


男はそう告げると、フチが蒼の眼鏡を、クイっとズリ上げる。舌を蛇のようにチラリと見せると、灰色がかった青の瞳をゆっくり、ゆっくりと俺の方に向けた。


「この宿に、反魂使いがいるとお聞きしたのですが?」


「は?」


「ご存知ないですか? 銀の反魂使いですよ」


闇を孕んだ瞳が、弓のように細くなる

にっこりと微笑むと、俺の背筋にゾワリと冷たいモノが走った。

……こいつは、心を開いてはいけない男だ。

本能が、そう告げた。


「えっと……すみません。俺、知らなくて」


「おやおや、そうですか。これはこれは失礼を

クラウディア、紅茶を」


「は! コルネリウス様」


大きくあいた入り口から、いつ間にかいたのだろう? 部下とも執事ともとれる、『クラウディア』と呼ばれしクールな女性が立っていた。スッと膝をつくと、ティーカップをテーブルに並べ、紅茶をコポコポといれはじめる。


え、突然の紅茶!?


驚いてボー然とする。

だってなんで今、紅茶なんだろう?

彼女はベルベット生地の、深緑のワンピースに身を包んでいた。スカートの丈は短く、キャラメル色のブーツを履いて、キリリとした表情で紅茶を淹れている。髪は翡翠の色をして、肩までの前下がりのボブ。



なんだろか、この状況

これ、待ってなきゃいけないのかな〜。俺スキをめっちゃ逃げたい。



「コルネリウス様、お紅茶を」


「ありがとう。ああ……かぐわしい……!

これから起こる惨劇にふさわしい、芳醇な薫りだ」


「コルネリウス様、氷砂糖をお入れしましょう」


「そうですねえ。それは素敵な提案だ」


ダークブルーのシャツに、漆黒のズボン。蒼のフチの眼鏡をまた、クイっとあげると、優雅に紅茶を受けとった。その鬼畜メガネは、氷砂糖を宝石のように光に透かすとニッコリ微笑み、ポンポンと紅茶の海に沈めたんだ。立ったまま紅茶を飲んでる姿は、この柔らかな雰囲気のキッチンの中では、異様な空気を放っていた。


すっげーサディステッィクな姿なのに、紅茶のんでてゾクッとする。



「ふう、美味ですねえ。ところで……

そこの貴方、名はなんと申すのでしょうか?」


「えっと、俺はアレキ……です」


「アレキ君ですか。

昨日、『クライネヒュッテ』に行きませんでしたか?」


「えっ……!」


「クライネヒュッテに、反魂使いがいたと。

そんな噂を聞きましてねえ」


「俺は、何も知らない」



クライネヒュッテーーーーーーーーーー

昨日の酒場か。

なんでそんな事聞くんだ、なんで噂になってる!?

このコルネリウスって人は、一体何者なんだ……!


ガタン!

振り向くと、ラウムが凛と立っていた。漆黒の髪をかきあげて、まっすぐに、コルネリウスを見据えている。

その瞳には、殺気が滲んでいた。


当の鬼畜メガネさんは、紅茶をコクコク飲み干すと、空になったティーカップをゆらゆら揺らしながら、穏やかな口調で言葉をつづけた。



「そうですか。残念です

年の頃17、8の青年が二人、一冊の本をめぐって争っていた

との情報がありましてねえ」


「そんなこと、俺はまったく知らないんで」


「銀の反魂使いが持つという、深淵の書は

この世に一冊しかないんですよ。

ねえ、アレキ君?」



カチャン。

と、ティーカップをテーブルに置くと、コルネリウスはゆっくり腰のサーベルを引き抜いた。


「コルネリウスさん、貴方は一体

何者ですか?」



「わたくしですか?

あはははははははははははははははははははははははは


では名乗るといたしましょう。

わたくしは、『煉獄の反魂使い』コルネリウス・ハーン

反魂使いを狩るモノです!!」

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― 新着の感想 ―
[良い点] あれ?? 昨日、感想書き込んだはずなのに消えちゃってる?? 再び書き込んでおきます( *・ω・)ノ 今回は、コルネリウス登場がインパクト大な回でした( ≧∀≦)ノ この悪役っぷり…
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