検証! 各話のつながり (その4)
超細かすぎるつながりです。
セカンドストーリー第二話より。
「待って、忘れ物」
「え?」
振り向くと、彩乃の顔がすぐそばにあり、自分の頬に当たる熱い感触があった。
それは一瞬の出来事だった。
「勘違いしないで。これは今日、助けてくれたお礼と『終止符』を曲にしてくれたお礼だから。じゃ、また明日ね。崇君」
彩乃は、そう言って自転車を漕いで帰って行った。
俺は、そのまま動くこともできず、ただ遠ざかる彼女の後ろ姿をぼーっと見送っていた。
セカンドストーリー第四話より。
「あ、あれじゃない?『オアシス』って書いてある」
「え、『オアシス』?」
「どうしたの?」
「いや、大学の前にも同じ名前の喫茶店があってね。よく行くから、ちょっとびっくりしただけ」
「そうなんだ。安岡君、大学楽しい?」
「崇でいいよ」
「じゃあ、崇君」
「崇君は恥ずかしいな。呼び捨ての方が慣れてる」
「だから嫌なの。栗山さんみたいに呼ぶのは、ちょっと……」
「お好きにどうぞ」
「うん、崇君って呼ぶ」
彩乃は一瞬、寂しそうな顔をした。
(中略)
「カプチーノ、何かあるの?」
「いや、大学の前にあるオアシス、よく行くって言っただろ?」
「うん」
「そこに一緒に音楽やってる子と行くんだけど、その子がいつもカプチーノ頼むんで、なんかちょっと不思議な感じがしたんだ」
「へえ、そうなんだ。ね、どんな子? 崇君はその子になんて呼ばれてるの?」
「安岡氏。だよ」
「安岡氏? なんかイメージ湧かないなぁ」
「まぁ、高校の時を考えるとそうだよな。彩乃は大学でなんて呼ばれてるの?」
「うん、あやちゃんとか、あーちゃんとか。あと、三井をもじって、ミッチとか」
「ミッチか。面白いね。そう呼ぼうかな?」
「やだ。崇君には、高校時代とおんなじように『彩乃』って呼んでほしい」
彩乃はそこだけ、急に強く言った。
崇の無自覚さにイライラしますね。
でも、その無自覚さこそが、彩乃が好きになってしまった崇なんですよね。
一瞬、寂しそうな顔をした彩乃。その意味に、崇は気づいたのでしょうか?




