歌蓮の初期設定と幻の第0話
水澤佳穂の娘
歌蓮
本名:水澤華蓮24歳
幼少期より、ピアノを習っていた。彼女のピアノの先生はクラシック専攻だが、華蓮の性格を見抜き、クラシックよりも和音や転調などポピュラーソングの基礎を教えた。その結果、中学の頃から作詞作曲に目覚める。
当初、『華蓮』という名でライブハウスに出演するが、自分は歌で生きていきたいという信念のもと、『歌蓮』と改名。
霊感とは異なるが、彼女は夢の中で見たことが、少し異なった形で現実で起こるということがしばしばあり、そのことが「alternate reality」の歌詞の元になっている。
ある日、夢の中に『崇』と名乗る知らない男が現れる――
第0話 (恵理と歌蓮)
恵理はその夜、自分の才能の遥か上を行く存在をはじめて目の当たりにした。
『alternate reality』
圧倒的な音楽構成。
心を射抜く歌唱力。
そして、二十四歳とは思えない大人の魅力。
たった一曲の演奏で、それまで、『Here After』で一番のシンガーと評されていた自分の存在が、かき消されるのを感じた。
それは、『敗北』でもあり、同時に『やすらぎ』でもあった。
(もう、これで、『パラドックス・プレイス』から解放される)
その後の恵理の人生を大きく変えた一夜となった。
そして次の夜。
歌蓮は恵理の演奏を見た。
(この人、歌の中に光るモノがある。でも、何か迷ってる)
そして、恵理の横で一緒にギターを弾く男を見て歌蓮は驚いた。
それは、夢の中で見た『崇』という男だった。
「マスター、今、歌ってる彼女の横でギター弾いてる人って……」
「ああ、安岡君かい?」
「安岡さんっていうの? 下の名前は?」
「えっと、確か、『崇』だったと思う」
「『タカシ』って崇高のスウ?」
「ああ、そうだよ。よくわかったね。あ、また例の夢の中ってやつかい?」
「ええ、彼、昨夜、私の夢に出てきたの」
「へぇ、安岡君が……。じゃあ、これから何か起こるってことかな?」
「たぶんね。 しかも、今回は私も巻き込まれそう」
「おいおい、穏やかじゃないね」
「そう、穏やかじゃない。 でも……」
「『でも、楽しみ』、なんだろ?」
「そうね。 楽しみにしないとね」
最初の設定では歌蓮は24歳で恵理と同い年。そうすることで同世代に圧倒的なミュージシャンがいることを恵理に突きつけるところから始めようと思ってました。
恵理が敗北を味わうことがまず必要だった。
そして、歌蓮が夢の中で出会った崇との関係を仄めかす。
そこからの世界線はーー。
あとはあなたの心の中でお好きにどうぞ。笑




