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アプリ『異世界ポイント』で楽しいポイント生活 ~溜めたポイントは現実でお金や様々な特典に交換出来ます~  作者: よっしゃあっ!
第五章

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132/149

132.酒は飲んでも呑まれるな


 黒い空間に戻って来た。


『おめでとうございます。メインストーリー7『帰らずの森の試練』ををクリアしました』

『おめでとうございます。メインストーリー7 EX『真なる魔女・継承の宴』をクリアしました』


『活動実績を算出……事前阻止のため活動実績の算出が不可能です』


『完全達成と同様の状態と見なし、報酬を行います』


『実績 EXステージの7連続クリアを達成』


『実績 EXステージの事前阻止を達成』


『通常ステージ成功報酬 ポイント+70、悪魔のネックレス、10,000イェンを獲得しました』


『追加報酬 ポイント+700、デイリーボーナスチケット×30、スキル『その場しのぎ』を獲得しました』


『EXステージ成功報酬 ポイント+2,000、ヌッチャラ湿原の王鍵、40,000イェンを獲得しました』


『実績 王鍵を四種類獲得するを達成』


『迷宮通行証を手に入れました』


『ポイント交換が拡張しました』

『ショップが拡張されました』

『デイリーダンジョンが拡張されました』

『待機室が拡張可能になりました』


 さっそくアナウンスが流れる。

 うーん、クリアした実感は皆無だけど、まあ報酬はありがたく頂くとしよう。


「2,770ポイント……」


 ただ皆で楽しく飲み会しただけなのに2,770万円。

 既存分と合わせれば、もうすぐ二億円に届くんじゃないだろうか?

 サラリーマンの生涯年収をたった数日で……。

 うーん、金銭感覚ぶっ壊れるな。


「これだけあれば現実の方の才能にポイント使っても全然余裕だな」


 四回目のステ振り。一回ごとに必要なポイントは十倍になる。

 容姿、頭脳、運動機能、身体機能、運。

 全て上げるなら5,000ポイントという膨大なポイントが必要になるが、今の俺なら余裕で賄える。


「……上げておいて損はないな」


 世界扉の件を思えば、現実でのステータスも上げておくに越したことはない。

 と言うわけで、久々にステ振りをした。

 実質これがマックスだろうな。次に必要なポイントは50,000ポイントだし。


「さて、次はアイテムの確認をするか」

 

 一つずつ確認していくか。

 まずはデイリーボーナスチケットから。


・デイリーボーナスチケット

 一枚につき、一回デイリークエストのボーナスが復活する


 おお、これは地味に便利なアイテムだな。

 デイリーで手に入るポイントは一回だけだから、それを何回も出来るのはありがたい。

 といっても、ポイントには余裕があるし、使うとすれば日曜日のボスクエストか。

 あれだけは周回出来ないから、これを使えば再挑戦出来るはずだ。

 ボスがマザースネイクのままなら、楽に終わらせられる。


「こっちの『悪魔のネックレス』ってのは、どんな効果なんだろう?」


・悪魔のネックレス

 装備するとランダムなデバフを三つ獲得する

 獲得したデバフは解除不可

 装備中はステータス及び装備効果が二倍になる


「……これ、かなりのぶっ壊れ効果じゃないか?」


 ステータスと装備効果が倍ってヤバい。

 ランダムなデバフ三つってのがネックだが、これ『解除不可』とは書かれてるけど、『無効化不可』じゃないんだよな。

 つまり称号効果や、コロロさんとニャンマルさんに預けた『天使のネックレス』と併用すれば、実質ノーリスクで運用できるかもしれない。

『天使のネックレス』はデバフを三つ無効化してくれるからな。

 ……次に会った時にはちゃんと返して貰おう。


「これは俺よりも雷蔵向きの装備だな」


 前衛向きの装備だし、雷蔵が適任だろう。

『雷神形態』とのシナジーも高いし。


「スキルの『その場しのぎ』ってのはなんだ?」


・その場しのぎ アクティブ

 受けたダメージを無効化し、1分~15分後に同等のダメージを受ける

 発動後、経過時間と同等のCT発生


「へぇー、中々面白いスキルだな」


 回復やアイテムが間に合わないときには使えそうだ。

 ひょっとして致命傷でも先送りに出来るって事か? 累積は可能なのだろうか?

 もしどちらも可能なら、タイミングや戦況次第では、切り札になるな。

 これは待機室で要検証だ。


「次は迷宮許可証だな」


・迷宮許可証

 全ての迷宮へ入ることが出来る


「説明ざっくりだな!?」


 旧世界の鍵といい、なんかアイテムによっては意図的に説明が省かれている気がする。

 四大迷宮だって、まだ鍵手に入れただけで挑戦もしてないし。


「小雨の世界扉でクエストやストーリー関係なく往来が出来るようになったし、まずはパルムール王墓に行きたいんだよな……」


 あそこにはナトゥリアの言っていた、この世界の事情に詳しい奴が封印されている。

『終末世界』に向かう前に、そちらを済ませておきたい。


「とりあえず待機室に戻ったら、魔女っ子への説明と、ナトゥリアに『旧世界の鍵』ってのについて聞いてみるか」


 自称魔女の弟子が残していったアイテムだ。

 間違いなく重要なアイテムのはず。

 俺は扉をくぐり、待機室へと向かうのだった。





 一方そのころ、リリアンヌは『えねみー』の拠点へと戻っていた。


「ふぅ……ただいま戻りましたわ」

「おや、お疲れ様です。遅かったですね」


 椅子に座って本を読んでいた派手な服装のピエロが手を振る。

 リリアンヌはきょろきょろと周囲を見渡す。


「クラウン・レディオ……。居るのは貴方だけですの? 他の皆様はまだ戻っていらっしゃらないの?」

「皆、忙しいですからねぇ。特に女王と将軍は『戦国乱世』で、ぷれいやーへの借りを返してくると息巻いていましたから。しばらく戻らないそうですよ」

「……そう、ですの」


 あからさまに気落ちするリリアンヌに、クラウン・レディオは嘆息する。


「リリアンヌ、一応言っておきますが、我々はただ同じ目的のために集った同士でしかありません。あまり仲間意識を持つのは禁物ですよ」

「……分かっていますわ。でも少しくらいは良いじゃないですか」


 他愛もない会話や、食事を共にするくらいは。


(……昨日は楽しかったですわねぇ……)


 不覚だったが、あの時は本当に心の底から楽しかった。

 あんなに笑ったのはいつ以来だろうか?


(……皮肉ですわね。仲間よりも敵であるぷれいやーとの食事の方が楽しかっただなんて)


 リリアンヌは少しだけ、寂しそうな表情になる。

 クラウン・レディオはそれが少し気になったが、言及はしなかった。


「何があったかは、あえて聞きませんが……それよりも、どうでした彼は? なかなかの逸材だったでしょう?」


 彼――というのは、勿論あのぷれいやー『リュウ』のことだ。

 変態としか思えぬ容姿。しかしその実力は本物。

 偽体とはいえ、クラウン・レディオが後れを取った唯一のぷれいやーだ。

 自分以外の者が、彼をどう評価するか、気にならないと言えば嘘になる。

 リリアンヌは顎に手を当て、少しばかり考えた後、口を開いた。


「とても……興味深い殿方でしたね。貴方が興味を持つのも納得しましたわ。お料理やトークもお上手でしたし……」

「……料理? ああ、確かに戦術も巧みでしたからね。舌戦(トーク)もお上手でした。ふふ、中々に的を射ているじゃないですかリリアンヌ」

「光栄ですわ」


 やはりあのぷれいやーは面白い。

 次に会うのが楽しみだ。

 ちなみに乳首のシールのは♦に決定した。

 悩みに悩んだが、ここは王道で行くことにしたのである。


「ところで、リリアンヌ。ここに戻って来たということは、ちゃんと彼に例のアイテムは渡してきたのですよね?」

「ええ、勿論」


 クラウン・レディオの問いに、リリアンヌは頷く。


「ならこれで、彼の元には『救世の鍵』と『銀翼の鍵(・・・・)』。二つが揃ったということですね」

「ええ。彼ならきっと残る三つの鍵も揃えるはずですわ。そうなれば、世界は救済され――」

「我々の真の目的にも、また一歩近づく……」


 ふふふ、と魔女の弟子と道化は、人の悪い笑みを浮かべる。

 偽体で負けた相手には鍵を渡す。

 これは『えねみー』に課せられたルールだ。

 鍵の持ち主は全部で五人。

 魔女の弟子、道化、女王、将軍、そして王様。

 このうち、『王様』を除く四人のえねみーが、既にぷれいやーに鍵を渡している。


「さて、それじゃあ私も次のクエストに向かいますか。リリアンヌ、『旧世界の鍵』をこちらへ」

「分かりましたわ……あら?」

「どうしました?」


 懐から『旧世界の鍵』を取り出そうとして、リリアンヌは首をかしげる。

 何故なら、そこから出てきたのは――ぷれいやーに渡したはずの『銀翼の鍵(・・・・)』だったからだ。

 何故、これがここにあるのだろう?

 そして何故、持っていなければいけないはずの『旧世界の鍵』がないのだろう?


「あら? あら? あらぁ……?」


 リリアンヌは何度も自分の体をまさぐる。

 その様子に、クラウン・レディオは猛烈に嫌な予感がした。


「あの……リリアンヌ? 分かってますよね? 『旧世界の鍵』は我々のいるこの世界(・・・・)への扉を開く鍵です。我々にとっては万が一、帰れなくなった時の為の保険アイテムに過ぎませんが、もしあれが『ぷれいやー』の手に渡ってしまうと……」

「…………」


 だらだらと顔から汗が滝のように流れる。

 クラウン・レディオすらも珍しく冷や汗を浮かべている。


「………………やっべぇですわ」


 酒は飲んでも呑まれるなとは、本当によく言ったものである。


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― 新着の感想 ―
おう、まさかの敵がやらかしたタイトルだったのかwww
何ちくびシール採用してんだよ 敵の幹部二人変態文化で汚染してどうするんだ 敵幹部でちくびシールが流行とか面白すぎてプレイヤー側と会話が弾んじゃうだろ
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