己を貫け!
更新遅くなりました。
二日も空けてしまいました。
そういえば夕真と悠奈はどこに行ったんだ……。
「私疲れたんだよね。夕くん、私のためにイスになってよ」
――この甘酸っぱくて少し毒っぽい声、悠奈だ。夕真嫌がってんじゃねえかよ。
ここは兄として!
「そーゆうことは俺に言え!」
無意識の内に我が弟たちの元へ走っていた。
「お兄ちゃんが私のイスになってくれるの?」
「当たり前だろ! いや当たり前じゃない? どっちだっけか」
俺の『兄』の部分と『ロリコン』の部分が混ざっているようだ。
兄が勝てばここで叱るところだ。しかしロリコンが勝てば、悠奈という幼い女の子のイスになる。
「志多野! 己に負けんじゃねえぞ!」
どうやら境は、今俺が置かれている状況を理解しているようだ。さすがだぜ!
「兄貴……」
夕真だって応援してくれているんだ。
俺の『己』とは、ア
「イスになってくれたら私の足すりすりしてもいいよ?」
――ニ、ではなくロリコンだ! すかさず手と膝を床につけ、イスになると、悠奈がためらいもなく座った。
「お兄ちゃんの背中座りやすいね」
「あざっす!」
「志多野……お前って、Mだったのか……?」
痛い視線を、境に向けられた。
「俺は断じてMじゃねえ! 幼い女の子が困ってたら助ける、それが俺だ!」
境の目を見ながら声を張り上げて言った。四つんばいのまま。
読んでくださってありがとうございます。
悠奈がついに本性を表しました。
志多野はMじゃないですよ。
感想とかもらえると光栄です。
では次回に