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変態の日常的生活  作者: 荒崎 藁
変態たちの休日!
30/66

変態の血を受け継ぐ者

「親が旅行行ったから、明日まで面倒見ることになったわけだ」

 俺は簡潔にこの二人が来た理由を話した。

「自分の子どもを兄に押し付けて旅行行く親って……」

 境の言い分は最もだ。子どもを置いて旅行なんて、何考えてんだか俺の親は。

「まあでもこうして夕真ゆうま悠奈ゆうなと一緒にいられるから、どうでもいいんだけどな」

 両脇に立っている二人の頭を撫でると、嬉しそうに笑っていた。

 夕真は今年で九歳、悠奈は今年で八歳だ。

二人とも俺のかわいい弟と妹だ。

「ゆう君とゆうちゃんかわいすぎる! ねえ襲っていい?」

「手ぇ出すんなら俺も呼べ! それならよし!」

 阿部と俺は、何かしら共鳴し合っていた。

「よし! じゃねえだろ! お前それでも兄かよ!」

「当たり前っす!」

 満面のニヤけ顔をして境を見る。

「あ、あの! 今日一日お世話になります!」

「なります……」

大きくお辞儀をした悠奈は、恥ずかしがっている夕真を強引にお辞儀させた。

「将来恐妻家になれるわよきっと」

 とか急に怖いことを前澤が言い出す。

「そんなんさせるわけねえだろ! てか絶対成長させねえからな! 意地でも!」

 俺はそう宣言した。

 将来『おい兄貴、金貸せよ』とか絶対言わせるわけにはいかない!

 悠奈はちょっと問題があるかもしれんが。

「てかそろそろ出掛けようぜ」

「そうね。電車の時間もそろそろだわ」

「おう! 夕真悠奈、絶対勝手にどっか行くなよ?」

「大丈夫だってお兄ちゃん」

「うん……」

 こう見ると悠奈のほうが年上に見えてしょうがない。

「どっか行かないように私も見張ってるから!」

「阿部…………お前って奴は……」

 俺たちは力強く握手し、同盟が組まれたのだった。

「クしゅんっ!」

「田仲も頼りにしているぞ!」

 俺や阿部のような幼女への思い入れはないが、田仲も子どもが好きなのだ。

「じゃあ行こうぜー」

 そして俺たち七人は、この家を後にした。

読んでくださってありがとうございます

ついに志多野の弟妹登場です。

どんな秘密があるんでしょうか!

次回をお楽しみに

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