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変態の日常的生活  作者: 荒崎 藁
新たなる出発点!
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22/66

変態は大きく成長した

「ちゃんと体洗いなさいよ」

「分かってるって」

「それともあたしに洗ってほしい?」

 それはお前の願望だろう。

最近前澤が母さんっぽい……。良く言えば面倒見がいい、悪く言えばおせっかいだ。

当然のように今のセリフを無視する。

「前澤、あそこにあるシャンプー取ってくれ!」

 大声で喋るな。風呂だからか知らんがめっちゃ響くじゃねえか。

境は相変わらずバカだ。

阿部と田仲はすでに体を洗っていて、湯船に浸かっていた。

何かべったりとした視線を感じるけど無視しよう。

「じゃぁあたしが体洗うわ」

「自分で取ります!」

 走ったら滑るというのに境は猛ダッシュでシャンプーを取りに行った。

無事転ばずに済んだからいいけど。

「体洗うのたりぃよ…………――!?」

 体を洗い終わった俺は、目の前の鏡に映っている強そうな女戦士みたいな前澤を見て、気付いてしまった。

あることに。

 前澤も当然水着を着ているわけだが、それはビキニという物だ。

ここまでは当たり前。

前澤はあんなんだが男には違いない。

そう、男に谷間など存在しない。

 大体のことは無視するのだが、今回ばかりはそんなわけにはいかなかった。

「前澤、その胸どうしたんだ?」

 一瞬前澤がニヤついたのを見て、やっぱ聞かなければよかったと後悔した。

「成長したのよ」

 不適な笑みを浮かべてそう言う。

おもしろい冗談だ。

「んなわけねえだろ! 手術したのか?」

 手術以外ありえない。男の胸が大きくなるなんて。

「多分したわね」

 なぜそんな濁らせるように言うのか知らんが、これ以上は聞かないでおこう。

「うぉ! 前澤の胸でけえぞ! なんでだ! お前ほんとは女なのか!?」

 境も気付いたようだ。

「女ではないわ、悔しいけどね」

 どこか悲しい顔を前澤はする。

読んでくれてありがとうございます。

前澤は大きく成長?しました。

感想などいただけると光栄です。

では、次の話で。

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