表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/17

水陸両用の名将:戚継光⑭

〇【軍律破りの息子と、鬼嫁おによめ王氏おうしの鉄壁コンビ!】


隆慶元年りゅうけいがんねん戚継光せき・けいこう四十歳よんじゅっさいになっていた。だが、彼のあたまは今日もおもかかえられている。それもそのはず、息子むすこ戚嘉会せき・かかいがまたしても軍律ぐんりつやぶったからだ。


「またかよ、嘉会かかい……」戚継光せき・けいこうあきれたかおでためいきをついた。彼の部下ぶかである童元鎮どう・げんちんがすまなそうに報告ほうこくした。


「将軍、今回こそは軍から追放ついほうしかありますまい。かなりの重罪じゅうざいです」


追放ついほうか……」その言葉ことばおもく、こころにのしかかる。


はなし内容ないようはこうだ。戚嘉会せき・かかい夜中よなか無断外出むだんがいしゅつし、さけってあばれた。軍律違反ぐんりついはん確実かくじつだった。


あまやかしてはいけませんよ。」童元鎮どう・げんちんさとすようにった。


「わかっている……だが、嘉会かかいわれ息子むすこだ」戚継光せき・けいこう苦渋くじゅう決断けつだんくだした。


そのよるいえもどると、正妻せいさい王氏おうしかまえていた。彼女かのじょ鬼嫁おによめらしくするどい。


いたわよ、嘉会かかい軍律違反ぐんりついはんおかしたって?」


「そうだ。ぐん規律きりつ絶対ぜったいだ。嘉会かかい厳罰げんばつしょした」戚継光せき・けいこう説明せつめいした。


「ふざけないでよ!私の大切たいせつ息子むすこにそんなひどいことをするなんて!」


王氏おうしこえあらげた。


「だが、軍律違反ぐんりついはんゆるされない。ちちとしても軍人ぐんじんとしても、厳格げんかくであるべきだ」


「だからこそ、あんたにちかってもらう。生涯しょうがいめかけなんてたないって!」


「えっ……そんなことを約束やくそくしろと?」


「そうよ!あんたのあまいところが嘉会かかいをダメにするの。だから私が見張みはるの!」


王氏おうし鉄壁てっぺきせまりに、戚継光せき・けいこうは渋々(しぶしぶ)とちかった。


「わかった、生涯妾しょうがいめかけたない」


「それでいいのよ!」王氏おうし満足まんぞくそうにうなずいた。


そのとき戚嘉会せき・かかい不満ふまんそうなかおあらわれた。


父上ちちうえおれ軍人ぐんじんいていなかったんだ。訓練くんれんばかりの生活せいかつなんてたのしくない」


「それが軍人というものだ……あほうめ」戚継光せき・けいこう複雑ふくざつ気持きもちで息子むすこを見つめた。


こうして戚継光せき・けいこうは、ぐんでもいえでも、鬼嫁おによめ王氏おうしまわされながらも、軍律ぐんりつ家族かぞくのバランスをり続ける日々(ひび)をおくるのだった。


「はあ……おれいくさは、まだまだいえでもつづいているのか……」


そうつぶやきながら、戚継光せき・けいこうあたまはまたあらたななやみでいっぱいになるのだった。




〇【北方の猛者たちが来る!戚継光軍団、辺境を守れ!】


隆慶三年りゅうけいさんねん戚継光せき・けいこう四十一歳よんじゅういっさい。北の方、モンゴル系の遊牧民族、そう、アルタン・ハーンが率いる猛き騎馬隊が辺境に迫っているという情報が入ってきた。


「こりゃ大変だぞ!」と、戚継光は自分の剣をカチャリと鳴らしながら言った。


「アルタン・ハーン? あの荒々しい騎馬民族のリーダーか。やっぱり来たか!」と、部下の薛綱せつ・こうが嬉しそうに笑う。


「ていうか、そんなに簡単に敵が来るなら、我々だって準備しておかなきゃでしょ!」と、劉顯りゅう・けんは眉間にシワを寄せながら細かい準備リストを持ってきた。


劉顯りゅう・けん、お前、また細かすぎて疲れるのよ!」と、林悦りん・えつが甲高い声で叫ぶ。「なんであたしがこんなに準備しなきゃいけないの? ホントにツラいわ〜!」


「林悦、うるさいぞ!準備は命を守るんだぞ!」と劉顯りゅう・けんが必死に反論。


一方、薛綱せつ・こうはふいに大笑い。「ははは! お前らのやり取りを見てると、まるでコントだな!」


戚継光は苦笑いしながらも、「まあまあ、笑ってる場合じゃないぞ。敵は容赦しないからな!」


そこで、戚継光は指揮を取り、辺境に新しい守備隊を配置し、壁を強固にした。


劉顯りゅう・けん、あの新兵の動きをちゃんとチェックしろよ。お前の細かい失敗はもう勘弁だ」


「はいはい、わかってますよ!今度は絶対ミスしませんから!」と劉顯りゅう・けんは少しビクビクしながら答えた。


「林悦、準備係は任せたわよ! なんなら華麗に踊りながら見張ってあげるわ!」


「頼むわよ〜」と戚継光が目を細めると、林悦りん・えつは得意げにくねくね踊り出した。


「何その踊り!まるでパーティーじゃないか!」と薛綱せつ・こうが爆笑。


その後、ついにアルタン・ハーンの騎馬隊が襲撃を開始した。砂塵が舞い、馬のいななきが響く。


「よし、みんな!準備はいいな!ここで負けたら笑われるぞ!」


「はいはい!」部下たちは元気よく返事をした。


戦は激しく、しかし戚継光とその部隊は持ち前の団結力で見事に守り切った。


戦が終わり、疲れ果てた林悦りん・えつが一言。


「はぁ〜、踊りながらの警備は体力使うわ〜!」


「だから言っただろ!お前の準備は細かすぎて、逆に疲れるんだよ!」と劉顯りゅう・けんが怒りながらも笑っていた。


「まあまあ、俺たちもよく頑張った。次はもっと楽に守れるようにしような」


戚継光は、相変わらず賑やかな部下たちに囲まれながら、にっこり笑った。


「これが俺の軍隊だ!いざという時には全員が最高のチームプレイを見せてくれるんだよ!」


こうして、戚継光とその部下たちは、北方の猛者相手に、笑いと汗を交ぜて辺境を守り続けたのだった。



〇【戚継光せき・けいこうの北方モテ期!? 二人の側室と隠し子騒動!】


隆慶四年りゅうけいよねん戚継光せき・けいこう四十二歳よんじゅうにさい。ついに北方の地で、まさかのモテ期到来!?

そう、彼には二人の側室そくしつができてしまったのだ。これがまた、全然タイプの違う二人で……。


側室一人目は、まるで子猫のように甘えん坊なおねだり系、名前は秘密……いや、名前は省略させてくれ。とにかく「おじさま〜、もっとかまってよ〜」とばかりに戚継光の周りをウロウロしている。


側室二人目はツンデレ系。普段は「別にあんたのことなんて興味ないんだからね!」と言いながらも、時々見せる照れ隠しが激カワの女性だ。


そんな二人と、戚継光は密かに関係を持ち、それぞれに隠し子が一人ずつできてしまったというから、もう大変だ。


継光けいこうさん、北方でも大人気ですね!」と部下の誰かが冗談を言うと、本人は汗をかきながらもニヤリ。


「いや、こういうのは軍の士気に関わるから、ちゃんと隠しているんだよ」と苦笑いを隠せない。


ある日のこと。甘えん坊側室が戚継光に向かってこう言った。


「おじさま〜、お腹すいたよ〜。あたしのこと、もうちょっと構ってよね〜?」


戚継光は「またかよ……」と苦笑しながらも、彼女の無邪気な笑顔に負けてしまう。


一方、ツンデレ側室はと言うと、


「べ、別にあなたのことなんてどうでもいいんだからね!ただ、この子だけはあんたの血を引いてるってだけよ!」とプイッとそっぽを向く。


しかし、その表情の裏では、実はすごく心配しているのだ。彼女の照れ隠しは、戚継光にしか分からない。


そんな二人の間で、隠し子が育ちつつあった。


甘えん坊側室の子は父親似で、ふわふわの髪と甘えん坊の性格を受け継いでいる。


ツンデレ側室の子は目つきが鋭く、どこかクールな雰囲気を漂わせている。


戚継光はそんな子どもたちを見て、「こりゃ将来、うちの一家も面白くなるな」とひそかに思っていた。


しかし、正妻せいさいおうにはバレないようにしないと……。


「まったく、あの鬼嫁おによめには頭が上がらんよ」と、戚継光は苦笑い。


そんな騒動の中、ある日、甘えん坊側室が戚継光の前で突然大泣き。


「どうした?」と戚継光が心配そうに尋ねると、


「だって、おじさまばっかりツンデレの方にかまうのよ〜!」と泣きじゃくる。


一方、ツンデレ側室は、「あいつ、あんたのこと占領しすぎじゃないの!」と嫉妬を燃やす。


戚継光は「もう、どっちも甘えすぎだ!」と頭を抱えた。


そうこうするうちに、二人の隠し子たちもすくすく成長していく。


そして戚継光は、いつの日か二人の子どもたちが北方を守る立派な武将になることを密かに夢見ていたのだった。


「まあ、俺の子どもだ。間違いなくやんちゃで面白いやつになるさ!」


こうして、戚継光の北方モテ期は、笑いと波乱に満ちた毎日となったのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ