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コウテカの庭  作者: 島 アヤメ
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代償

帝の子供達は11人おり、尊治はその末弟にあたる。尊治以外の子供達は、全て位に違いはあれど、母親達は朝廷の人間であった。


実は、尊治、神谷、相良以外にも、帝には男子の子供が4人いた。彼らの兄にあたる存在で、法力の使い手としても大変優れていた。長兄の赤兜、次男の青鷺、三男の黄盾、四男の白狐は全て同じ母親で、尊治の母親が現れるまでは、彼らの母親が最も帝からの寵愛が大きかった。


だが、先の大戦で大きく運命は変わった。


百目数珠を手にした帝であったが、ハヤテ率いる法力の手練れ達に苦戦を強いられた。帝自身、百目数珠の力は未知であり、法力を結晶とするまでは良かったが、使いこなす事に大変苦労していた。法力の制御は命を削る作業だったのだ。


苦しむ父親を側でずっと見ていた四兄弟は、どうにかして制御可能にする方法がないか模索していた。


そんな時、彼らの魂を百目数珠に移せば、制御を可能にできると知ったのだ。


彼らはまだ十代で、帝も大変将来を期待していた。ーーこの四人がいれば、新しい倭国建国も夢じゃない。


魂を移すことは、帝に知らせず彼らだけで行われた。若い彼らは、尊敬する父親の役に立てる事を誇りに思い、簡単に命を投げ出したのだ。


結果、法力は制御可能となり、帝は逆にハヤテ達に苦戦を強いる事に成功した。


だが、夢を失い、大事な我が子を失った帝は、長く続く戦の意味がわからなくなり途方に暮れた。そんな時、気にも留めていなかった神谷が、思いがけない行動を起こし戦を集結させる事となる。



倭国に又、一時的な平和が訪れた。


そして徐々に帝は精神を病み、心の不調は身体蝕んだ。





戦乱の世に置いて、青藍の信仰がこのように長く根付くのには理由があった。


ーー癒えぬ戦の傷跡を、民だけでなく、神の御使と崇められた帝さえも負ってるためだったのだ。






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