力の制御と痴態
……また嘘着きました。
間に合わなかったので会話は次回に
「…よし!とりあえずやれる事をやろう。」
朝、少々寝不足気味だがそうは言ってられない。
夜中にダンジョンに潜るーつまりはこの世界に来て初めて死の危険が付き纏う行動を起こすとい事になる。クロウさんにスキルがバレてしまうかもしれないが命には変えられない。
その為、混沌騎士のスキルをある程度自由に使えるようになる必要がある。
前回、木刀を消し飛ばした上に気絶したのは甲冑を出現させて、力を叩きつける様に振るったことが原因と俺は考えていた。
この世界の本に載っていたのだが、スキルはある程度調節出来る、そして命を削る様な無茶もやろうと思えば可能らしい。…まさにHPもMPも存在しないからこその裏技である。あったらどうにも数字に管理された『制限』が付いて回るがこの世界にはそう言った意味での制限は存在しないらしい……絶対にやりたくないんだがなぁ。
という訳で俺は前回と同じように再び庭に出て試し打ちをする事にしていた。あ、前回あけた穴はきちんと塞がっている…ご迷惑をおかけしたします。
………結果?うん、すげー楽勝だった。
身体全体で使うじゃ無くて持っている木刀に薄く力を纏わせるようにし力を叩きつけるのでは無く同時に振るう感じでやったらあっさり上手くいき大きな石を真っ二つにした…勿論逃げました。
それ以外にも色々試してみたが、大体上手くいったが一つだけ実験そのものが出来なかった物があるが仕方ない…が、正直言ってもっと面倒で時間がかかるかと思っていた為かなり拍子抜けした。
スキルを武器などの自分とは切り離して考えるよりも自分の一部として使える方が明らかに考慮が良いし、多分この世界の人達は最初からそう出来るのだろう…本にもアドバイスは無かったし。
思ったよりも時間がかからず余ってしまった為、読書をして時間を過ごすかと思いながら部屋に戻ろうと、移動し終わったのだが、
『うろうろ、うろうろ…はぁ。うろうろ…』
…………不審者がいた。
ーーー 約5分前、ソフィア
ソフィア・リリアル・レアンドは翡翠の部屋を訪れていた。手土産も最高級の果実水とクッキーを用意した為そこは抜かりないが一つだけ計算外だった事があり困っていた、それは
「うぅ…どうしましょう、殿方の部屋を訪ねるのがこんなにも緊張する事だなんて。」
彼女は王族、他の国の若い王子や王太子などを訪問した事はあるがいつも付き人が付いていた上に仕事だった。だから付き人抜きでしかも私用で家族以外の男性の部屋を訪ねるのは人生初の試みでかなり緊張していた。
「あぁ…此処で佇んでいても仕方有りませんね、でも突然部屋に来られたら迷惑かもしれません。いっそ、後日に…でも時間が取れるかわかりません、しかし断られたら私は……」
ひたすらに自問自答を繰り返して自体が全く進まない事約5分。帰宅者以外の彼が此処を通らなかったのはある意味運が良かったのだろう。
ーーー王城、そして現在
現在部屋に戻ろうとした際に俺の部屋の前に不審者がいた。いや誰かはわかってる、ソフィアという名前のこの国の姫さんだ。それはわかるが、それでも俺の部屋の前でひたすらにうろうろしてため息をついている人は例え知人であろうが完璧な怪しい人である。正直、見なかった事にしたい。
「……何かようか姫さん。」
このままでは埒があかない為、仕方なく声をかける
ちなみにこの呼び名は本人公認である、敬語を使うつもりだったが全力で『やめて下さい、私は貴方に敬語を使われる存在では有りません!』と固辞された。名前で呼ぶのもアレだった為結局コレに落ち着いた、俺は呼びやすいので満足だ。
姫さんーもといソフィアは声の主である俺の方へまるで壊れたロボットのようにギギギ…と首を動かして驚愕の表情を浮かべ、直後真っ赤に染まった顔になり1人悶絶していた。
ああ、面倒事がやってきた、そう確信して俺はため息をついた。
一方でソフィアは
『キャーーーーー⁉︎ま、まさかへ、部屋のおおお外にで、出られてるとは。……あ。ああぁぁぁ!
あ、あんなはしたない姿を見せてしまった…げ幻滅されてないだろうか…は、恥ずかしいですーーー!』
その恥ずかしい姿を現在進行形で見せているとはつゆ知らず1人、赤面して悶絶する王女であった。
今度こそ会話が始まります!
忙しくて投稿も遅れてしまいました、ごめんなさい!それでも、どうぞお付き合いください。




