ケータイ
ほぼ説明回
「えーと、今から殺し合いのゲームをしてもらいまーす。」
…………は?
見た目16、7ぐらいの高校生みたいなやつが紙の資料を見ながらそう言った
周りは静寂に包まれて誰一人声を出さない
「えー、まず最初に言っておきますがこれはドッキリやテレビなどの企画ではありません。歴とした現実です。」
何を言ってるんだあいつは、と聞こえてきそうなほど周りの人は画面の奥の人物を見ている。
「では改めて説明します…………もういやだ!なんでこんな言葉遣いで喋らなきゃいけないんだよ!ちょっとミリア!」
「オルガ様、私の作った文章どおりに話しをすると約束したじゃないですか」
「あれはババ抜きで負けたから仕方なく約束したんだよ!あと約束しただけで守るとはいってないし!」
「オルガ様、とりあえず説明なさってはいかがですか?」
「え?ああ、そうだったね」
……なんだこれ?
資料らしきものを捨てるように投げながらオルガ?と呼ばれている男性は見た目より少し幼く、ミリア?と呼ばれるストレートの金髪にメガネをかけた THE 秘書 って感じな美女と対話していた
「んじゃあ早速説明してくね。まず最初に言ったけど君達にはスキルをつかった殺し合いをしてもらうんだよ」
その男性の言葉に聞いていた人が怯えたり野次を飛ばしたりしている。
「まあまあ、そんな感情的にならないでまず話をきいてくれ。当たり前だけどスキル同士の殺し合いだったらランクの高い方が有利になってくるよね?だから〜〜〜〜〜
そんなランクが低い人達のために魔物を用意しました〜!!!」
ためるように言われたが、言ってる意味が終始理解できなかった。
いや、できているが現実を受け入れたくないだけか…
「はいっ問題!今言った“魔物”とはなんでしょ〜〜〜かっ!!」
もちろんそんな問題に返答する奴はいなかった
「正解は!………化け物?でした〜!」
疑問系かよ!
「え〜ともっと詳しく言うとドラ○エのスライムとかそんな感じだよ。仕組みも大体一緒だけどね!」
つまりあれか?倒したら経験値が貰えるとか?
「そうそう!その通りだよ!やー君すごいねー、この状況で一番冷静なの君だけだよ!」
へ〜この状況で冷静ってすごいな〜
「何言ってんのさ?君のことだよ?き〜み!」
ん?なんかあいつなんとなく俺の方みてるような…
あ、見てるわ。これ絶対俺だわ。マジやベーっすわ
「うん!やっと気付いたね。おおーっとこんなことしてる場合じゃなかったね!
つまり化け物を倒したら経験値というものを自動的に貰えるようにしたよ!もちろん人間も倒したらその人の今まで持っていた経験値を全て奪えるんだ!
だから僕的には、人間同士で殺し合ってほしいな〜、なんてったって効率がいいからね」
そう言った後すぐにオルガ君は「そうだ!」と言って
「大事なものを君達に渡すの忘れてたよ!
じゃあみんな!いつでもいいけど頭の中で『生ネギ、生ゴミ、生々しい』っていってね!」
どうでもいいけど何だその呪文
何も生々しくないだろ
まあ言わねえけど、まず誰かにやらせるのが基本だよな
おっ、なんか前のOLっぽいやつの頭の高さらへんが光ってる
……な⁉︎
携帯⁉︎………なぜかスマホが出てきた…
まあ、何もなかったならやってみるか
(生ネギ、生ゴミ、生々しい、っと…やっぱへんだな…)
ん?…お?…うおぉぉ!すげえ!本当に出てきた!
「それは『シンフォン』っていうのさ。まあ、ぶっちゃけ今考えたけど。
それでそれの使い道と使い方なんだけど、それの使い方はそれの中に書いてあるからいいとして、使い道としては主に3つある。
①自分のステータス及びスキルの確認
②普通の携帯と同様、他人との情報交換
③一定の量なら、異次元に保管できる。所謂アイテムボックス
あと使いたい時にさっきの呪文を言えばどこにあっても戻ってくるよ。
ちなみに呪文は変えれるよ。
まあ、あと言うことは絶対に壊れない事と意識するだけでシンフォンの姿を消したまま持ち運びできるぐらいだね!
細かい使い方は見ればわかるからシンフォンの説明はこれで終わるね!
はーい!じゃあここまでで質問ある人ー!」
なんか色々はっちゃけたこと説明されたが、俺には絶対に質問しなければいけないことがある。多分他の人にも当てはまることだが。
「は、はいっ!」
あ、小学生ぐらいの子を連れているお父さんみたいな人に先に質問される。てか挙手制かよ
「はいっ、そこのお父さん!」
「ス、スキルを持っていない人はどうなるんですか?」
ちょっときょどっているがナイスだビ○グダディ、お前今最高にビッグなダディだぜ
「え?うーんと……、わからないかな!考えてなかったよ!」
「はあぁぁぁぁぁぁ!?」
俺の声がその場で響いた
自分で書いてなんですけどシンフォンってネーミングめっちゃダサいっすね。
言い忘れてたけど、不定期で結構テンプレです