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ガッコウ

遅くなりました…。

本当に忙しかったというか、なんというか…


とりあえずすみません

「ふ〜、ギリギリ間に合った〜。」


星宮学園の校門前で一人の少女、木暮 美由が立っていた。


「将くんと一緒に来たかったけど、遅刻はだめだよね〜」


周りには誰もおらず、校門の前にある大型道路で走っている車の音だけが聞こえる。


「それにしても、すっごく大きいな〜。講堂ってどこなんだろ〜?時間には間に合ってるはずなんだけどな〜。」


この学園の入学式は、学園の講堂と言われるいわば体育館のような場所で行われる。入学してくる新一年生達は、講堂への現地集合となっており決められた時間までに来なければ入学した早々停学、下手すれば退学となっている。なんでもこの学園の先代学園長は、時間だけは特に厳しくしており、その他のことは比較的自由となっている。

なので時間ギリギリには、校門近くに誰もいなく、皆ほとんどが講堂にいるのだ。





「なんで時間のこと話さなかったんだよ!」


「お前が飛んで逃げるかもしれなかったからだよ!」


「お、その手があったか痛い痛い痛い痛い!

やらねえから!やらねえから、その手を離せ!」


そんな言い合いをしていた俺たちは、すでに校門の前にいた。入学式とかとっくに始まってるだろこれ。


—————


「〜〜〜ですから〜〜〜〜〜なので〜〜〜なんです。つまり〜〜〜〜……」


何百、何千も人が入れそうな空間に壇上で長々と喋っている校長がいた。

それを聞いているはずの生徒は、眠ったり、携帯をいじってたりしている。


「以上で私の挨拶を終わります。

学園長どうぞ。」


その言葉を聞いた瞬間、興味のなかった生徒達はバッ!という音が聞こえそうなほどに壇上を見つめ、尊敬と期待の眼差しで演説をする人を待った。


「ありがとうこざいます、校長。」


「は、はいっ!」


校長はお姫様でも相手しているかのような態度をとって壇上を去っていった。


「こんにちわ、皆さん。この学園に入学してくれて本当にありがたく思います。」


そして誰にも何も言わせずに続けた。


「早速なんですが紹介したい人がいます。その人物とはスキルも使わずに入学試験をほぼ満点で首席合格した人です。


では出てきてください。姫宮 将貴君。」



………シ〜ン……



しきりにざわざわとしだす生徒たち。だが学園長は冷静————


「将貴君?将貴君はいないの?」


にしてはいなかった……

声を荒げてはいなかったものの、明らかに動揺しているそぶりだった。


「ゴホンッ!失礼。しょ、将貴君は遅刻のようね。」


首席合格の人は演説があるって言ったのに〜、というつぶやきは誰にも聞こえなかった。


と、その時



———バタンっ!———



「「「「「「「⁉︎」」」」」」


講堂にいるほとんどの人がその大きな音に振り向いた。



「ばかっ!音たてるなっていったろ!」


「閉じたら勝手に音がなったんだよ、そしてバカはお前だバカ。」


二人の少年が講堂の後ろにある大きな扉の前で言い合いしていた。


「あ〜もうっ!まだばれてなかったのに!お前のせいでばれちまっただろ!将貴!」


「「「「「「!!!」」」」」」


そして生徒達は、再び驚いた。さっき学園長が首席で合格したといった人物が、まさか遅刻してくるとはおもえなかったからだ。


「しょ、将貴君。前に出なさい。」


学園長は動揺しながらも紹介しようとする。首席がこれでは学園の評判が下がるかもしれないから紹介ぐらいはさせておこうと思ったわけだ。……とても今更感があるが…。

そしてその考えは裏目に出る。


「はあ?……あ〜、首席のやつか。わかった。」


最初は否定的に声を漏らしたが、考えるそぶりを見せ少しにやけたら肯定的な答えを出した。


そして生徒達の間を堂々と歩いていった。


「あー、あー、ただいまマイクのテスト中〜。ごほんっ!えー、自分は姫宮将貴といいます。一言だけ言いますが…


俺はお前らが大っ嫌いなので誰も喋りかけんなっ!以上っ!」


誰もが唖然としていた……が


「え〜!将君もしかして私のこときらいなの〜?」


緊張感のない、しかし泣きそうな声で一人の少女の声が講堂に響いた。


「誤解だ。俺は、美由以外が大っ嫌いだ。」


「な〜んだ、そうだったのか〜。よかった〜。」



それ以上喋る人間はいなかった



—————


「で、あなたは何であんな事をしたの?」


「一番最初にやるべきこと、つまり俺が美由以外の生徒が嫌いということを伝えなくちゃいけなかったから。ちなみに後悔も反省も全くしていない」


「俺は入ってないの⁉︎」


「ああ。忘れてたわ」


「ああ、じゃねえよ!忘れるなよ!」


「は〜〜〜、まあさっきの件はもういいわ。どのみちあなたが嫌われるのは時間の問題だったし、だけど!遅刻は絶対するなって言ったでしょ!」


は〜なんで普通の校則は緩いくせに時間だけ特に厳しいんだよ。


「すいません、遅刻は素直に謝りますから早く解放してください。」


「はっあ〜〜〜〜〜〜〜。もういいわ、あなたに関わると本当に疲れるわ。まあ、首席に免じて今回の遅刻は不問にしましょう。だけど次はないから、そのつもりで」


陽太君はのこってくださいね。と最後に付け加えて言ってきたので俺は出て行くことにした。


「じゃあなー陽太」


「え!ちょ、まじで!お前まじで見捨てるの!お前が俺を道づれったのに!」


バタンッ


中からあんの野郎ーーー!と聞こえたが知らん。





ちなみに今は入学式が終わった直後に学園長室に連れてこられたから、多分他の生徒はもう教室に行ってると思う。


「さてっ、俺も教室———」「「「おい」」」


行くかな、と言おうとしたら三人の男に声をかけられた。


「お前、運がよかっただけで入学試験満点だったやつだろ?」


そのうちの一番長身で真ん中にいるやつが聞いてきた。


「あ?んん…まあ、そうだけど?」


ちょっとコミュ障っぽくなったけど断じて違う。

いきなりでビックリしただけだ。

あと変な言い訳してもどうせなんか言われるだけだからやめといた。

ヘタレっぽいけど断じてちが(ry


「それにしてもこんなやつが首席なんてよ、ヒョロッヒョロじゃねーか」


ギャハハハと三人で笑いながら言われた。

悔しくないといえば嘘になるが、主観的に見たらこいつらめっちゃバカそうなモブキャラみたいな定位置だったので、不思議と怒りはわいてこなかった。

というか、初対面の人によくこんなこと言えるな最近の高校生やベーな。


「ごめん、俺ちょっと急いでるから」


全く急いでないけど


「ああ!お前、俺らをなめてんのかあ!」


いや、ちょっと待って。やめて、怒らないで。

ん?………ふふふ…


しかし!ここはあえて—————


「急いでるって言っただろ、日本語も理解できないのかこの学校の生徒は」


「んああ!!!んだと、ごらあああ!」


ちょ、つば飛ぶ。


「顔近づけんのやめろ、息臭いから」


言ってやった、言ってやったぞ。個人的に人に言われたら傷つく言葉ベスト2位の『息臭い』。ちなみに1位は『鼻息あらい』、地味に傷つく。

まあここまで強気で反抗したのも理由があるんだけど。だって———


「はあ?おいお前、俺たちになぐられ———」


「おい」


「「「あ?」」」


「何やってんだ?お前ら?」


「誰だよ、お前?ちょっと今取り込んで——」


「俺は、朝霧 陽太だ」


………


めっちゃシ〜ンってなった、昨日みたいに…


「朝霧 陽太って、、、あの?」


「スキル試験で上位のやつか?」


この学校は、普通の筆記試験と並行してスキルのある者だけが受けれるスキル試験というものがある。この試験は、いわば英検の上位互換のようなもので、スキル試験でそれなりの成績を収めれば入学しやすくなるみたいな感じだ。

ただこの試験の上位者は、それなりに恐れられている。スキルが一般的に使えないとしても、ばれなきゃいいんだ。そう、ばれなきゃ犯罪じゃないんだ。

もうわかると思うが、陽太もその上位者で結構有名。


「ああ、お前ら俺の友達に何してんだ?」


陽太さん、マジカッケェっす!


「うるせえ!スキルのおかげだけで合格したやつが!」


おいおい、筆記で合格したやつをバカにした後は、スキルで合格したやつもバカにすんのかよ…、どいつもこいつも…


「…ほんと腐ってんな…」













前書きに続いてこっちでも謝ります…


全然、話進んでなくすみません


いやー、全然話進みませんですね。次話は必ず進めますから!とりあえずサーセンっした!

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