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現代天狗奇譚  作者:
3/3

終わり



 バイトが終わり,修験の待つ場所に行く・・・今日はめいっぱい授業があったので,ビル清掃のバイトだけだ。月曜日は本当に疲れる。週の初めだというのに疲労感が半端ない。


 自転車のことを考えると憂鬱だ。明日から学校へどうやって行けばいいのかな・・・こんな時はおばあちゃんのぬくもりが恋しい。

 車を見つけて近寄ると,修験が出てきて私のためにドアを開けてくれた。

「ごめんなさい。わたしのために。」

「いや。いいんだ。」


修験は優しい・・・

しばらく無言で車は走る・・・


「ねえ。明日はどうするつもり?」

「・・・・・」



「提案があるんだけど。」

信号待ちで修験が私をじっと見て言う。見つめないで。何だかどきどきしてしまう。


「なに?送り迎えだったらけっこうよ。何とかするわ。」

我ながら素直じゃないものの言い方・・・怒らせちゃったかな?

修験は黙って青になった信号に従って車を走らせる・・


・・・・



「送り迎えもそうだけど・・・僕の家に一緒に住まないかいって誘いたいんだ。」

それに対する修験の言葉に私は目を剝いた。

「・・ばっ・・何言ってるの!」

焦る私に,

「まじめな提案だよ。あ。僕は一人暮らしじゃないから安心して。ちゃんと親と一緒にいるから。」

って・・・。

「親御さん?それは親御さんがいやがるわよ。」


アパートの前で車のエンジンを切りながら修験が笑う。

「忘れているみたいだけど,ゆみちゃんは小さい頃,僕の家に来ているんだよ。3日経ったって言ってただろ。家で遊んでいたのさ。」

・・

「まさか?」

「・・・ちょっと不都合があるから忘れてもらっていたんだけど。」

「え?・・どういうこと?」


修験はにこにこしながら話を続ける・・・

「とにかく,親は二人ともゆみちゃんをさっさと連れてこいって五月蠅いんだ。

・・だから。明日。朝は迎えに来るし,バイトも送り迎えをする。でもその後で家に来て欲しいんだ。」

「・・・帰りが遅いのに。悪いわよ。」


「嫌じゃないんだね。よかった。じゃあ明日。」

え?


修験はさっさと車を降り,ドアを開けてくれた。

「え?」



私はすっかり混乱してしまった。確かに断ったはずなのに?あれ?




 翌朝。火曜日。朝から頭は重かった。今日も1時間目から。でも・・4限で終わりだからバイトは4時半からだ。移動の時間があまりないのが悩みだけど。5限まで授業を受けると6:30からのバイトにしか行けないから、4限の日は好きだ。修験は私が4時間で終わりだなんて知らないだろうから一人で行ってしまおう。



・・・

校門を出たところに見覚えのある赤い車・・・修験だ。



黙って降りてきてドアを開けてくれる・・・私も黙って乗り込む。




「なんで知ってるの?」

「僕はここの講師だよ。」

「プライバシーの侵害じゃないの?」

「そんなことはない。」

しれっと言う修験。

「本当はバイトもやめて欲しいんだけど・・・」

「何か言った?」

「あ。いや。」


車を降りるとき,

「6:15に迎えに来るよ。」

そう言ってドアを開けてくれた。ありがたいというか・・・困るわ。こんなの。一人で生きていかなくちゃいけないのに。




私の思いをきっと修験は分かっている。でも,家に連れて行くって。お家の人が待っててくれるって・・・そんなこと言ってくれたのは修験が初めて。嬉しいけれど,怖い。贅沢・・・そんな言葉がふさわしい・・・






2つめのバイトが終わった後、修験の車で修験の家に向かう・・・本当にこんな夜更けに・・・まさかだまして・・誰もいない家に?


「それはないよ。ちゃんと父も母も君を待ってるんだ。」

心を読まないで・・・ポケットにしまってあるハンカチに包んだ石をきゅっと握りしめ,ぼんやりと思う。あのとき・・おばあちゃんはこういった。

「山の神様がきっと迎えに来るという約束にその珠をおまえに持たせたんだよ。」

と・・・

 私は本当は思い出したのかも知れない。背の高い優しそうだけれど,どこか鋭い目をした修験のお父さんとお母さんことを・・・


・・・・

 私は本当は気が付いているのかも知れない。高い鼻筋。時々鋭く光る目・・・一緒に遊んだときの異様な身軽さ・・・修験の本当の正体に・・・






ちょっと読み直してあまりの誤字の多さに我ながらびっくりしました。すみません・・・


中途半端ですがいったん終わります。

本当は先まであるのですが・・・

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