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翌日、俺は目的もなくプリマヴェーラ寮の周辺をほっつき歩いていた。

いや、目的もなくという表現は正しくなかったかもしれない。彼女の顔を思い浮かべていたら自然とプリマヴェーラ寮に足を運んでしまっていたのだ。

昨日モニカに好意を指摘されてから、彼女の存在が頭から離れなかった。今日なんかは寝不足で目の下に大きなクマを拵えている。

こと恋愛においては我ながら鈍感な自信があったが、これだけ思い悩むということはもう間違いないだろう。

俺は、ローラのことが好きだ。

「ローラに、会いたいな」

思わずそう口に出したそのタイミングで、背後に人の気配を感じた。

触れずともその柔らかさが伝わってくる色素の薄い髪を靡かせている人影。遠目からでも彼女だと分かった。

我慢できなくなった俺は、つかつかとローラに近寄って彼女を力の限り抱きしめる。

「ローラ、会いたかったよ」

「え、リトくん!?急にどうしたの?」

「ごめん。俺もついさっき自覚したばっかりだし突然で驚かせることは分かってるけど、どうしてもこれだけ言いたいんだ」

彼女がどんな表情をしているかは体勢のせいで見えなかったが、顔まで真っ赤にしているのが体温から伝わってくる。

そんな彼女に一言、一回息継ぎをしてから俺は伝えた。

「好きだよ、ローラ。友達じゃなく、一人の女性として」

耳元でそう言うと、抱きしめた彼女の体温がまた上昇していくのを感じる。俺たち二人が恋人同士になるのは、もう少しだけ後の話だ。

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