表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
守護者となり主人のために戦い抜く  作者: 城猫
最強決定戦篇
97/150

決着

ふむ、たまにはチート能力に頼らずに戦ってみるか。あんまりチートに頼ると勘が鈍りそうだ。


《魔武器を取り出した三人に対して執行人も武器を取り出しました!……あれは魔武器ではありませんね?》

《うん、あれは東国の近衛隊に支給される刀だね。無銘だけど使いやすさには定評があるよ。》


《しかし魔武器は使わないんでしょうか?

魔武器と普通の剣では能力云々の前に強度からして違うのでは?》


そうだな、炎を封印の炎にて一時的に全部封印して、身体能力を地球にいた頃まで落として、全能力を封印して…と投影魔術はそのままにしてと。


「おいカズト?炎が無くなっちゃたけど。」


俺から一切の炎圧を感じられなくなったからかリカが訝しげに聞いてくる。


「大丈夫だ。……ただこれから殆どの能力を封印して戦うので受けたら死ぬレベルの攻撃だけ防いでくれ。投魔開始トーレス・オン

「了解だ。」


よし、準備万端!

……にしてもチート能力を封印するとやけに体が重く感じるな、これは早く感覚を戻さないと。


「行くぜ!」


まず最初に動いたのは炎帝。

巨大な斧に炎を灯し爆脚で突っ込んでくる。


「残念、こっちには俺だ」


俺は右にステップを踏んで炎帝が振り下ろす戦斧をギリギリ躱す。

しかし避けた先には雷帝が双剣を構えていた。



「《神風流 流水の舞》」


俺は慌てずに雷帝が雷の身体強化をして超スピードで振るってくる双剣を右手に持つ刀で受け流し、雷帝の腕と体の間を音もなく擦り抜ける。


「……は?」


雷帝が素っ頓狂な声を上げるがそれもそうだろう。

雷帝からしたら切った筈の俺が何時の間にか背後をとったように感じた筈だ。今のは俺の祖父が考案した体術、神風流【流水の舞】という回避の為の技だ。この技は攻撃を放った本人すら感知できないほど絶妙な力で受け、いなし、死角から回避するという技。凄まじく神経を使う繊細な技なので正直やりたくない技の一つでもある。


「何をしたか解りませんが、敵は二人だけではありませんよ。」


風帝がシミターを横に振り抜いてくる。


「《神風流 来風の太刀【辻風】》」



「うっ…!」


迫りくるシミターを流水で躱し、躱しざまの一瞬で数回風帝の胴を斬り付ける。

今のは流水に数回の斬撃を追加したカウンター技だ。

ちょっと浅かったかな?


「ネス!!」

「大丈夫です!!それよりも攻撃を!」

「了解!」


闇帝は気遣わし気に声をかける雷帝達に鋭く声を飛ばし、すぐに炎帝が俺にファイアボールを数十飛ばしながら戦斧を担いで迫ってくる。


「《大雲の太刀【行雲】》」


俺は先行して飛んでくる火の玉達をステップを踏みながら、最小限の動きで躱しつつ炎帝に近づいていく。


「オラァ!【エクスプロードスラッシュ】!」


炎帝は俺が間合いに入ったことから、戦斧を先ほどのグレンの様に爆発を利用して加速しながら振り下ろしてくる。

だがその爆発が単発だったグレンとは違い連鎖的に巻き起こり、加わる加速度はグレンのそれと比べる迄もない。

流石に今の身体能力の流水で受け流せる威力の攻撃では無いので、回避は諦めて迎撃の体勢に移る。


「《雷業の太刀【烈雷】》」


断頭台の如く落ちてくる戦斧の刃先の奥の僅かな隙間から覗く柄と刃の接合部に全力の突きを打ち込む。


「おわっ!?」


すると、炎帝の魔武器の斧は突きが当たったところから綺麗に折れてしまった。

そして俺が持っていた刀も刀身全体に罅が広がり、ボロボロと崩れ落ちてしまった。


「ヒート!」

「何……?」

「まず一人、《五連掌》」


魔武器を破壊されたことに呆然としている炎帝の顎に左手で釘パ〇チよろしく掌底を5連続で叩き込む。


「ぐ……」


脳を揺らされた炎帝は今度こそ意識を手放し、崩れ落ちた。


《な…なんと!銀炎の執行人!何の変哲も無い剣一本で3人の猛攻を掻い潜り、魔武器を破壊して一人を無傷で撃破してしまいました!!》

《…無傷、ねぇ………》

《?…どうかしましたか?》

《いや、何でもないよ♪》


……学園長には気付かれたようだな。


「カズト、大丈夫か?【リカバリーライト】」

「リカ、サンキュー。」


何時の間にか隣に来ていたリカが俺の右腕に光の回復魔法をかけてくれる。


「あまり無理をしたら。炎も使わずに戦うなんてこの世界では無茶もいいところだ。」


だろうな。地球の人間の身体能力でクレーターを作る一撃を止めるなんて無理、無茶、無軌道がモットーの黒ビーターもやろうとは思わないだろう。

事実やったら右腕の骨が粉砕骨折したし。

久しぶりに涙が浮かびそうな痛みを感じたよ……


「とりあえずこの試合が終わったら全部の封印を解除して治療しろよな~。

さっき心を読んだら凄まじい痛みだったぜw~。草失ってたぜ。」


呆れたようにリカが言う。


「はぁ、そうです…かっ!!」


話している途中に斬り掛かってきた雷帝の剣を横っ腹を蹴り飛ばして軌道を変える。見るとリカも風帝のシミターを取り出した。リカはオプションワークスである細身の長剣で防いでいた。


「チッ、戦闘に関する勘だけは鋭いな。」


なぜか「だけ」の部分をやけに強調しながら雷帝が悪態を吐いてくる。


「ヒートがあっさりやられたのは予想外だったが、それでも右腕が使えなくなったのは僥幸だな。」

「右腕くらい大した問題じゃない。私には右腕以上に頼れるパートナーが居るからな。」


俺がそう言うと同時に後ろから風帝が吹き飛んできた。


「ウィン!?」


「ケホッ…これは予想外でした……まさかこれほどとは……」


そう言って闇帝が見つめる先には長剣を構えたリカがいた。


「閃光流《飛刃 白翼》」


リカは長剣に白い光属性の魔力を籠め、大上段に構える。


「閃光流《一式 千羽刃》」


そして長剣を振り下ろす。

すると、闇帝と雷帝に千本の白い刃が襲い掛かり、二人を白い斬撃の奔流が飲み込んだ。

白い斬撃の奔流が収まるとそこには横たわった二人の姿があった。


「……少々やり過ぎたかね~?」


ピクリとも動かない二人をみてそう呟くリカ

……大丈夫だろ、俺の雷とブローに耐えたんだし…………あ、動いた。うん、ギリギリ生きてるな。



「そこまで!銀炎ペアの勝利!!」



審判が三人の様子を一度確認し、俺達の勝利判定を下した。


《決まったぁぁぁ!ヒート選手率いる三人グループも善戦しましたが銀炎と草姫の圧倒的な力の前に力尽きました!

担架は三人を回収して医療班は治療に入ってください!》


ネルがそう言った瞬間二人の男が大きめの担架を持って闘技場に入って来て、さっさと三人を担架に載せて医務室に入って行った。

マリアが少しぼやいていたが気にしないことにして俺達は選手控え室に戻ることにした。

………あいつらは暇なんだろうか?

シンはともかくマリアはそこそこ出番があると思うんだが。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ