終幕
安恒と風刃が何度もぶつかり合う。その剣圧で広間が崩れていく。カズトが光と嵐の混合の炎で拘束するが安恒で振り払われる。カズトがいくら修行で強くなっても呑湖はその上に立つ。カズトは神格を解放する。修行前は燃え盛っていた炎が今では放出せず身体中を炎が巡っている。
「なるほど……神格ですか。神は倒してみたとい思っていたんですよ。」
「なら良かったなー!」
お互いが視界から消え、高速で動き回り戦っていた。カズトが混合の槍を放ち、呑湖が避け懐に迫り安恒を振るう。首に迫る安恒を雷と盾の炎で軌道を剃らす。カズトは足に大地の炎を灯し蹴る。呑湖はそれを防いだことにより大地の特性の重力操作により押し潰される。しかしそこには呑湖の姿は霧のように消えていった。幻術でそらしたのである。
「やりますね。ならこれはどうですか?」
呑湖の左目に文字が浮かび『一』となる。城が崩れ始め、カズトは落ちていく。カズトは霧と砂漠の炎で幻術返しをする。それを見ているリカらは頭を抱えだした。両者の高度な幻術により幻術酔いが起きて苦しみだした。高度な幻術の耐性がないシェリカは気絶してしまった。
「このままじゃ俺達も堕ちるぞ。」
「黒木場……幻術返しするやつはないのか」
「あるにはあるが壊れる。あんな高度な幻術をやられてはな。」
そして『三』の文字が浮かび、魔物を召喚する。
『二』に切り替え、仲間だった鬼人の技を繰り出す。『七』の文字となり羅生門を出現させ扉が開かれると鬼が大量に出現した。
「お前は何のために戦う!」
「それは決まっている虐げられた我らの恨みを!」
「ふざけるな!そんなことのために皆をイロハを下らない恨みのために記憶を消したのか!」
「そうではない。」
「私は……私」
呑湖は頭を抱えた。呑湖のしてきたことはただの八つ当たりにしかないことを。
カズトは全ての思いを伝え、呑湖はさらに苦しみだした。
「もういいだろ!皆苦しんだそしてお前もいま泣いているじゃないか!」
「そんなこと……小娘かぁ」
カズトは癒しの炎の空間を造り呑湖の手を取る。呑湖の中に沈んでいたイロハの意識が甦り涙を流した。
「でも……両親もいない。友達もいない。この世界でどうすればいいの!私が死んでしまえば全て収まるよ!」
「そんなことないイロハ。死なんて選択簡単に選ばないでくれ……」
「だって私弱いもの……誰も失いたくない!」
「弱くてもいい!皆弱いんだ。だから助け合って生きていくんだ!頼りあいお互いに必要だって言える。俺も皆やイロハが居たからこそここまで来れたんだ!」
「そんなことない!カズトは……強いもの。私が居なくたって。」
「そんなことない!お前は俺のマスター!だから帰ってこいイロハ!」
その言葉でイロハが呑湖の支配を取り戻した。カズトはイロハを抱き締めた。
これにより世界中の鬼人が記憶の中に沈んでいった。外で戦っていたベルト支部長は終わりを確信し一息を付いた。フレイもフェルト姫らも戦闘が終わったことにより力が緩んだ。この戦いは数多くの死者を出してしまった。がリカが神代遺産より集めた伝説の願いの欠片で造られた聖杯型オプションワークス『甦涙』を使い、死者を0にした。そしてそれは砕け散った。一度きりしか使えないからだ。それ以上使用すると世界が乱れてしまうからだ。
そしてリリィに変装していた人物はいなかった。
そして生き返ったイリヤは驚きながらも戦いが終わったことに微笑んでいた。
横たわるニルスは呑湖が解放されたことに喜んでいた。何千年もの間、繋がれた鎖が途切れたことにより重りはもうなくなった。氷魔法で自信を氷付けにし砕け散った。これがニルスの思いやりでもあった。
そして皆……アルカディア王国に帰っていく。
呑湖の意識はイロハと共有し、鬼人化も可能となった。
呑湖の罪を背負うことをきめ前に進んでいく。




