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守護者となり主人のために戦い抜く  作者: 城猫
第三章 夏の修行
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衝突

……ズト


誰だ


カズ……


誰だ俺を呼ぶのは……

俺は何してたんだっけ……


カズト!!


カズトはうっすらと目を開けると涙を流しているイロハが俺の名を読んでいた。


「い、イロハ」

「心配した……」


周りを見ると皆が心配をしていた。ゆっくりと起き上がろうとするが身体中から激痛が走る。それに左腕が無くなっていることに気づく。そしてようやくあの戦闘の記憶が甦ってきた。


「何があったの?」

「なんでもねぇよ」

「何でもなきゃお前がそんな状態になるわけがねぇだろ!それにソラがこんなになるって尋常じゃねぇだろ。それと魔術回路が完全に消え失せてる。それを大丈夫といえるかぁ」


「なんでもない。」

「それに……」

「なんでもないと言っている!私に構うな!」


ショックから立ち直れないカズトはリカとイロハに大声で怒鳴り散らした。イロハは今までに聞いたことのないカズトの怒号にびっくりし、涙を浮かべ部屋を飛び出した。リリィはイロハを追うように出ていった。


「当たんじゃねぇよ」

「うるさい!お前らも出ていけぇ」


近くにあった花瓶を投げつけ強制的に退出させた。皆が出ていったあと、カズトは動けないからだを無理やり治癒の炎を身体中に巡らせ直させた。そして部屋を暴れるように破壊した。それを部屋の扉越しにもたれ掛かって聞いているリカは舌打ちをした。

砂浜の戦闘後を見ているマリアとシンが調査をしていた。魔力を辿れば敵の正体に気づけると思い確認を取ったが骨折り損だった。

そして調査が終えリカのところに戻る。リカが机の上にソラの残骸を並べて見ていた。


「どおだ黒木場?直りそうか?」


マリアの言葉にリカは首を横に振る。


「本来ならば自動回復が発動すんだがこれは完全に破壊いや死んでるよ」


鍛冶の技術が最高クラスのリカでさえも治すことができない。いや元には戻せないのだ。


「俺たちが修行中に何が起きたんだよ」


シンがそう言うと、リカは死んだソラにそっと手を起き術式を展開させる。死んだとはいえ武器に眠る映像を見ることができるが魔力を大幅に消費し情報が大量に流れてくるので使いたくはなかったがこの状況を踏まえて使うことにした。

暫くしてリカの記憶領域にハザマとの戦闘映像が流れてきた。神格を解放したカズトでさえも圧倒する力。そして記憶見ているのにこちらに反応してニヤリと笑い、そこで映像が途切れた。


「!?はぁ……」

「敵は?」

「魔人将の奴でハザマって名乗ってた。だが……」

「だが何だよ」

「気持ち悪かったんだよ。記憶を見てんのに俺を見るようにニヤリと笑いやがったんだよ」

「相当な実力者だったってことだろ」

「相当じゃねぇ次元が違いすぎる。」


リカはそっと立ち上がるとイロハの元へ行った。イロハの部屋をノックしようとしたが泣いていて入れなかった。そしてカズトの態度が浮かび上がりぶちんと切れた。

カズトの部屋へ乗り込むと誰もいなかった。

月明かりが照らす砂浜にカズトは目を瞑り仮想のハザマと戦いながら体を動かしていたが勝つビジョンが浮かばず自信の無力さが自分をソラをも殺したと考えていた。あのハザマってやつが強すぎて勝機が見えなかった。


「よぅこんなところにいたのか」


カズトの後ろから声が聞こえて振り向くとリカがこちらに向かってきた。リカを無視して体を動かし続けているカズトは自分が知っているその者とは違っていた。


「なにしてんだよ」

「うるさい!

「イロハ泣いてんぞ」

「そうか」

「お前の主だろうが」

「構わん」

「何が起きたんだよ」

「うるせぇな俺のことはほっておいてくれ‼」


その言葉を聞いたリカはカズトの首もとをつかみ、砂浜に叩きつけた。苛立ちが頂点に達したカズトはそれを振り払いリカを遠ざけた。リカに向き合うとリカはへらへらしてたときと違い真顔でカズトをごみのように見ていた。


「なにをするリカ」

「何ってお前の躾だよ」

「何だと?」

「なにをウジウジしてっかと思ったら戦闘で負けたくらいでへそ曲げてガキかよ!それをイロハらに当たってんじゃねぇよ!」

「聞いておけばふざけるのも「ふざけてるのはどっちだよ」


リカは舜歩でカズトの胸元に近づき、エルシュバイツをガントレットに変化させカズトを殴り海へ落とした。カズトは立ち上がりリカを睨み付ける。がリカは来いよと指を動かし挑発した。


「こいよ今のお前詰まらねぇから勝てる気しかしねぇよ」


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