問題児と王女
「あのさぁ。ちょっといいか?」
「ん?なにか用か?可哀想な子よ。」
「可哀想って言うな!!オレには黒木場理科って名前があんだ!!」
俺がそう言ったのに対し、トリップっ子、理科はそう言う。
っていうかこの子、オレっ娘だったのね。
「で、なに用かね?黒木場理科。」
「理科でいい。んとな。ここってもしかして地球じゃないのか?」
え?なにその今更な質問?
「……まさか、今、気付いたというのか?」
「え!?じゃあ、ここってつまり“異世界”ってやつですか!!」
「まぁ、私や貴様からすれば、そうなるな。」
「マジかぁ~~~」ガクッ
ここが“異世界”だとわかった途端、理科はわかりやすいようにorzの状態になる。
っていうかマジでさっきまで気付いてなかったのかよ目の前に生け贄商人が居ればすぐに気づくかと思ったが…意外に馬鹿かな
「ここが“異世界”っていうことはアレですか?オレ、知らない内に死んじゃって、“異世界”に転生したってこと?それならせめて何か能力を・・・」
「いや。正確に言えば貴様は死んだ訳じゃないからな?あと、能力なら多分ある程度はもう貰っていると思うぞ?」
orzの状態で何かぶつぶつと言っている理科に対し、僕はとりあえずそう言う。
「え?オレ、死んではいないの?」
「あぁ。貴様の場合は転生じゃなくてトリップ。つまりただ飛んできただけだ。まぁ、原因はこっちの世界の世界神ゼウス。まぁミスなんだけど。」
「よし。今すぐそいつを連れてこい。ポッコポコにしてやる☆」
「ここを潰したら一緒に潰しに行ってやるから我慢しろ。」
「で、オレはもう能力を貰っているってマジですか?」
「それはほんとうだ。現に貴様はさっき自力で魔力封じの枷をブッ壊しただろうが。」
どう考えたってトリップする際の世界からの影響を受けてるだろ。
「あぁ~~~」
「カズト……」
「ん?なにかねシェリカ・ダークネス」
「ほとんどの……人が無事……逃げたよそれとシェリカでいい……」
そう言うシェリカの近くには金髪と青髪の女の子しかおらず、後はほぼ全員、瞬◯の炎で逃がした。逃げなかったのは帰る場所がなかったからだ。
「ご苦労だった。とりあえずシェリカも早く逃げたまえ。」
「?手伝うよ……?」
「大丈夫だ。ここは危ない……私に任せて、ほら。寮のシェリカの部屋へ。」
首を傾げながらそう言うシェリカに対し、俺はそう言いながら、寮のシェリカの部屋と地下牢屋を思い浮かべさせ、シェリカをほぼ無理やり部屋へ瞬◯の炎で転移させた。
「あ、あの・・・」
「ん?何かね。」
「ありがとうございます・・・助けてくださって・・・」
シェリカを強制送還した後、今度は青髪の女の子がそうお礼を言ってくる。あれ付け忘れたか
「別に礼などいらない。私は私のやりたいようにやっただけだ・・・」
「それでも、あなたが私達をお救いくださったことには変わりありません。私は『アルカディア王国』、第二王女、フェルト・ルー・アルカディアって言います。」
マジですか。まさかの第二王女様でしたか。
「あの。よろしければ、あなたのお名前を・・・」
「『掃除屋 』。それ以上でもそれ以下でもない。」
「ですが、それではあなたへのお礼が・・・」
「礼などいらぬ。『アルカディア城』の王室へ。」
俺はそう言いながら、今度は強制的にフェルト王女の記憶を読み取りお城の王室と地下牢屋を『瞬◯の炎』で無理やり転移させた。




