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僕のモノクロだった世界が君に出会ってから色付き始める  作者: 高橋裕司
第四章 確かに僕は
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一緒に過ごそうよ

 師走も今日で終わりかぁ……。今日は12月31日大晦日、と言っても僕はあいも変わらず家の中でダラダラと過ごしてるだけなんだけど。


 山岸さん達とも、クリスマスで最後か。なんか寂しい……って寂しいってなんだよっ、僕はアレか寂しかったらすぐ死ぬウサギかっ!?


 はぁ……。なんなんだよ。僕はおかしい……。なにがっていうと具体的には言えないけど。一人でいるのが辛いなって思う。きっと、僕の求める居場所が出来たからだから僕は……。心が麻痺してるんだと思う。


 ――あぁ、でもダメだよな……。


 山岸さん達が僕の事を知ったら、今までの人と同じように攻撃的になっちゃうのかな? いや少なくともそれはない。でも……きっとこれまでとは関わり方が変わるんだろうな。そんな事を考えていると


「……っ」


 僕のスマホから着信音が鳴り響く。こんな日に電話が来るなんて一体誰から?


「はい。もしもし……」


 僕はおずおずといった調子で電話に出る。


「あの、私……山岸奏」


 僕はその名前を聞いて固まる。……え? なんで彼女が?


「そのね……一緒に年越しとかどうかなって?」


 一緒にって……は?


「いやあの……どういう意味?」


「どういう意味って、そのままの意味だけど?」


 あぁ……そういう事か。


「なんだ……皆も一緒って意味だよね?」


「一緒じゃないわよ」


 ええぇぇええぇぇぇ〜〜〜っっっ!!! 一緒じゃないのっ!?


「なにをするおつもりで?」


「それは会ってからの……ヒ・ミ・ツ」


 なんか物凄く怖いんですけどっ!!


「30分後に迎えに行くから……じゃあね」


「ちょっ、山岸さんっ!?」


 山岸さんが一方的に電話を切る。……全く勝手に電話を切るなんて。

 僕はベッドから身体を起こして寝間着から私服に着替える。今年ものんびりするのかと思っていたのに、計画がかなり狂わされた。


 ……それもそれで良いなって思う自分がいる事に驚きだな。山岸さんに振り回されるんならそれもそれで有りかなって思う。思えば、彼女に会ってから色んな事を経験し……友達も増えた。


 でもなんだろう? 山岸さんを見てると胸が苦しくなる。出来ればずっと傍にいたいと願っている自分がいる。……この気持ちは一体?  


 約束の30分が経つとチャイムが鳴る。……30分ピッタリって凄いな……。僕が玄関を開け外に出ると


「……おはようっ集君」


 笑顔で挨拶してくる彼女の姿に僕は驚く。……え? 何その格好っ!?


 山岸さんはその……パーティーとかで着ていくようなドレスにも見えるコバルトブルーのワンピース、そして足には白いハイヒールを履いている。


「どうかしたの?」


「あ、あぁ……おはよう山岸さんっ」


 僕がそう言うと彼女は頬をハムスターのように膨らませる。


「……山岸さんじゃない」


 僕は彼女の言わんとしている意味に気付き顔を俯かせる。……まだなれないから恥ずかしいんだけど。


「あ、えと……。かな、で……さん」


 僕がたどたどしく呼ぶと山岸さん……奏さんは笑顔になる。


「はい。良く出来ましたっ」


 そう言って僕の頭を撫でてくる。僕は今年の大晦日に彼女に会えて本当に良かったなって思う。やっぱり一番大切な友達とは会っておきたい……そう思うから――。

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