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第7話「揺らぎ」



次のコンペに向けた会議。



「……この方向で進める」



課長・黒瀬が資料を見ながら言う。



誰も反論しない。



だが。



(……弱い)



北川は静かにそう判断していた。



構成は浅い。

論理も甘い。



本来なら、ここで止まる。



だが止まらない。



「いいと思います」


「問題ないですね」



会議は流れる。



(誰も見えてない)



■藤堂(現在)


【ステータス】

名前:藤堂 恒一(45)

役職:係長

性別:男


判断力 25(+0):E

交渉力 23(+0):E

集中力 24(+0):E

処理力 24(+0):E


回収可能合計(+0)



■山口(現在)


【ステータス】

名前:山口 恒一(42)

役職:主任

性別:男


判断力 25(+0):E

交渉力 24(+0):E

集中力 25(+0):E

処理力 24(+0):E


回収可能合計(+0)



(上も終わってる)



視線を横にずらす。



神谷。



■神谷(現在)


【ステータス】

名前:神谷 玲奈(24)

役職:平社員

性別:女


判断力 18(+0):E

交渉力 15(+0):E

集中力 18(+0):E

処理力 17(+0):E


回収可能合計(+0)



高橋。



■高橋(現在)


【ステータス】

名前:高橋 大輝(25)

役職:平社員

性別:男


判断力 18(+0):E

交渉力 19(+0):E

集中力 20(+0):E

処理力 18(+0):E


回収可能合計(+0)



(ほぼ機能してないな)



だが――



中村。



■中村(表示)


【ステータス】

名前:中村 翔(26)

役職:平社員

性別:男


判断力 57(+39):C

交渉力 59(+41):C

集中力 61(+42):B

処理力 58(+40):C


回収可能合計(+162)



そして。



白石。



■白石(表示)


【ステータス】

名前:白石 美咲(23)

役職:平社員

性別:女


判断力 56(+38):C

交渉力 54(+36):C

集中力 62(+41):B

処理力 58(+39):C


回収可能合計(+154)



(まだ2人残ってる)



この2人だけが、かろうじて機能している。



「……この部分、少し弱くないですか?」



白石が口を開く。



「データ、もう少し欲しいと思います」



正しい指摘。



空気が止まる。



「……いや、大丈夫だろ」



藤堂が曖昧に返す。



「問題ない」



山口も続く。



白石はわずかに眉をひそめる。



「……そうですか」



納得していない。



その横で。



「……まぁ、いけるんじゃない?」



中村が軽く言う。



(こっちはまだ気づいてないな)



北川は静かに2人を見る。



(どっちも回収できる)



だが。



(まだやらない)



ここで回収すれば、完全に止まる。



それはまだ早い。



(ギリギリまで使う)



その方が効率がいい。



「時間がない、このまま詰めるぞ」



黒瀬が言う。



誰も逆らわない。



流されるまま、企画は進む。



だが。



確実に歪んでいる。



北川は画面を見る。



振り分け可能ポイント:970



(……十分だな)



もういつでもいい。



全部、取り戻すのは。



北川は静かにキーボードを叩いた。



誰にも気づかれないまま。



この組織は、崩壊の直前にいた。

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