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変化

大輝が彼女と模擬店巡りに出て行ったのと入れ違いに、菓子の包みやらゲームの景品やらをさげた唯が帰ってきた。

しかし、いくらなんでもタイミングが良すぎるというもの。恐らく大輝は、唯が帰ってくるのを見越して亮を唆したのだろう。

走ったわけでもないのに、体中にじんわりと汗が浮く。まるで自分の周りだけ空気が重さを増したようだった。

「仁科くん」

「はいっ⁉︎」

「さっきからぼーっとしてるよ?」

「い、いやなんでもないんだ…」

待たしても二人の間に沈黙が訪れるが、それはすぐ唯によって破られた。

「ありがとね、仁科くん」

「え、何が?」

「私達だけじゃ、こんなに部誌をさばき切れなかったから。去年なんて二冊しか配布出来なかったんだよ?こんなにお客さんがきてくれたのは、仁科くん達のお陰だね」

今まで、唯が亮に対してこれほど気持ちを表に出したことがあっただろうか。

告白の事など忘れて、亮は唯の言葉に聞き入っていた。

「残りもあとちょっとだし、全部配りたいね」

変わろうとしているのは、亮だけではなかった。


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