【56-3】突然の乱入者
アイリが聞き返した、その時だった。
ドガン!!
部室の重厚な扉が、凄まじい音を立てて、内側に向かって蹴破られた。
蝶番が弾け飛び、木の破片が部室内に散らばる。
「オラァ! 見つけたぜ、留学生!」
埃の中から現れたのは、顔に包帯を巻き、腕を吊った、あのニキビ面の上級生リーダーだった。
彼の背後には、昨日護に倒された上級生たちが、憎悪と復讐心に燃える表情で立っている。
「留学生! お前を見張っといてよかったぜ! 今はあの化け物(護)もいねぇ! 好都合だ!」
「……あんた、誰なん? 人の部室を勝手に蹴破るとか、ええ度胸しとるやないの」
エリオナが、即座に臨戦態勢に入り、アイリを背後に庇う。
「あ、あの人たち、昨日護さんに……!」
アイリが青ざめる。
「ちゅーことは、こいつらリゼットの手下か」
エリオナの冷たい視線が、リーダーの男を射抜く。
「(図星を突かれ)リゼット様は関係ねぇ! 黙ってろ、この占い女!」
男は、逆上してエリオナに手を上げる。
「フン! 図星かいな!」
エリオナは、その手を冷静に払い除けるが、額には冷や汗が流れていた。
相手は戦闘慣れした男子生徒の集団。
自分たちだけでは、どう考えても分が悪い。
「おい! お前たち、コイツら二人とも拉致るぞ! あのデカブツへの見せしめにしてやる!」
男たちが、下卑た笑みを浮かべて部室にゾロゾロと入ってくる。
「こんなことしておいて、後が怖いで! マモやんは必ず助けに来る! あいつを怒らせたらどうなるか、その体で学習せんかったんか!」
エリオナが、護の名前を出して牽制する。
「はっ! んなもん、お前らを盾にすりゃあ何とでもなるわ! あの化け物が来る前に、さっさと連れて行くぞ!」
エリオナはアイリの手を引き、窓から逃げようとするが、窓の外にも既に男たちが回り込んでおり、逃げ道は完全に塞がれていた。
「やれ」
リーダーが無情に号令を下す。
「クソが……!」
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