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愛してるぞ我がmy妹しすたーよ!w

 異世界(?)に来たったwww


 超簡潔に自分の状況を表すならこれ以上無いと思われwww

 しかし余りに簡潔過ぎて色々不十分ですね、説明がwww

 なので少し時を遡って見ましょ~www



     ◇◆◇◆


「暑いぜよ……ワロエナイほど暑いぜよ……」


 ワタクシこと神山 カミヤマレイは現在帰宅中でござんす。

 外出理由は簡単で学校が原因。因みに右手には袋を持ち、左手には鞄。

 袋の中身は『Magic・World』っつうラノベ。

 駄作臭しかしないですwww


「やべぇって……、俺たち人間がアイスクリームだったら全滅するほどやべぇって……」


 自分で言っといて半分以上意味分からない台詞を吐きつつも、歩みは止めない。

 最初は適当にどっかの店で一度涼もうかとも考えたが、我がマイホーム家(重複)では親愛なる妹が俺の帰りを待っているのだ。


 妹は中学三年でこの夏部活は引退。その為、帰宅部の俺より帰宅するのが早い。

 そんな妹が俺を待ちわびてる。

 前なんて五時間授業なため、久しぶりに妹より早く帰宅し、リビングで寛いでたら帰ってきた妹に盛大に舌打ちされたのだwww

 ホントにカワユイやつめwww


 とまぁそんなことも有り、俺は妹の為に無駄な寄り道はしないのだ。

 むしろ早く帰る為に私は今、近道をする事を誓う!! ってな訳で一度も通ったことが無い道を通りまーすwww

 え? 大丈夫かって? ……知らねwww でもあれさ、なんか通ったら俺の自宅方面に出そうだし行けるさwww 任せたまへwww


「ふぅむ……路地って案外涼しいもんですなwww 快適快適www」


 今までの俺の路地に対する印象は不良の溜まり場的印象だったからなぁwww これは改めんといかんぜよwww


「うゎっ……行き詰まったぞぃ……」


 なんか広い場所に出たんだがwww

 まさかここに不良が!? ひえぇぇ! お助け……ってあれ? なんだあれ……?

 俺が見付けたモノは不良でもなく、況してやヤの付く三文字でもない。ではなにか。それは……、


「まほー……じん、ってやつか?」


 丸く、円内には線やらなんやらが有って、中心に……鍵(?)のシルエットが描かれてる魔法陣(?)が目を細めて視る事が出来るぐらいに蒼白く発光している。

 ………………………………………………………………………………え?

 え? え? ……ぅえええぇぇぇぇぇ!?


「ちょっwww おまっwww ナニコレ・ktkr・NTRれってちゃうわッwww ちょっと意味わかんないっすねwww はいwww」


魔法陣ってwww このパターン確実なんかのフラグとかだよなwww 例えば異世界フラグとかwww

 後は逆パターンも有るwww  この発光が収まるとそこには美少女が居て異世界が危機的状況ヘルプよろ、みたいなパターンも有りけりなりよwww

 となれば選択肢は大まかに三つだなwww

 A.魔法陣に触れる

 B.待つ……ただただ待つ

 C.帰って妹を撫でる



 うん、Cだなwww これしか無いwww むしろこれ以外はゴミだwww どんな美少女も俺の妹には可愛さで敵わぬのよwww



 昔に『大きくなったら私お兄ちゃんと結婚するっ!』なんて言われた時は萌え死にかけたwww



 同時期『お兄ちゃん大好きっ!』が口癖な妹が今や『お兄ちゃん死んでくれない?』が口癖だからなwww 大嫌い通り越したこの口癖にお兄ちゃん涙目だよwww


「……つうかここまでここに居て発光が収まらないってことはB選は意味無し。既読率回収用選択肢みたいなもんかwww」


 良く有るよなぁwww なんかその選択肢の存在意味有るのかって言う選択肢www


 あぁ……つうかセーブ出来ないのがリアルの痛いところよのぅwww


 過去に戻れるならトラウマ未然回避の旅に向かってるわ俺www


「じゃ、帰るか」


 てなわけで帰りますwww だって怖いしwww いきなり異世界とか飛ばされたらやべぇよwww


 俺手持ちにの駄臭作品と財布入り鞄だけだぞwww

 そんな俺に異世界とかwww ヤベェwww 即デッドエンドの予感www


「あー……でもここで行かないと二次オタクとしては名が廃るwww」


 ホント、二次オタクって時々こういうメンドクサイ思考が多いんだよなwww はよ行けやっていうねwww


 しかも最初っからある程度選択肢は決まってるっつうねwww

 因みに俺が選んだ選択は、


「妹よ、お前とはもしかするともしかしたらサラダバーになるかも知れないwww 許しておくれwww」


 そう言って俺は魔法陣に近付き上に立った――



     ◇◆◇◆


 ――という流れで光りに包まれた俺が次に目を開くと風景が変わってましたとさwww


 見渡すとだな……樹、木、樹、木ばっかですたい。

 これって異世界じゃなくてもしかすると樹海じゃねぇの?www


 あの魔法陣の仕組みは知らんがもしかしたら俺は眠らされてここに捨てられたのかもwww


 しかし誰がそんなことを……www 思い当たるのは……妹だなwww ホンットにあの妹は可愛い事をwww


 …………そろそろ現実逃避は止めようかねwww どう考えても説明つかねぇよwww


 目は閉じてたがずっと意識は有ったしあの魔法陣の説明が一番大事だろうよwww


 非現実な事が起きた先はずっと非現実な出来事が続くんだよwww



 つまりここは異世界。


「……取り敢えず歩いてみるか……」


 手持ちに本が消えていたため(おそらく手で目を覆った時にあちら側に落としたと予想)、鞄を片手に俺は歩き始めた。





 時間は流れる。俺が歩き始めて約十分、この森が抜けれる気配が全く有りませんwww



 デッドエンド√になりそうな雰囲気ですはいwww


「♪~♪~~♪♪~~♪~」


 俺は静かなのは嫌いな質な為、鼻歌まじりに歩く。

 何時もならこんな歩くだけでダルく感じるのに何故か今の俺は調子が良い。


「♪~~っと。あれは……壁か?」


 歩いていると、漸く樹木以外のモノが視界に入った。


 灰色の壁が見える。見た感じ距離は有りそうだ。


「ま、目的地はあの壁だなwww」


 人工的な壁だろうし、行けば人に会えるだろ。

 つうわけでいって、きまーすwww





 時々走ったり前回りしたり開脚前転したりと色々しながら向かった先にあったのは素晴らしい壁ですた。もし俺が壁フェチなら惚れてたこと間違いなしwww それほどの壁と言えるwww (どれほどか伝わんないっつうwww)



 とはいえ今は壁は放っておいてだな、なんと今! 漸く!! この世界の住人を見付けたぜぇい!!


 おそらく防護壁、つうか堅守壁(それほどに堅く見える)なのだろう壁に囲まれる形で作られた木板の巨大な扉が固定されている。



 そして何やら男が二人。ありゃあ門番って奴かねwww


 こういう時ってどうなんだろうな。話し掛けると殺されたりとか捕まったりとかしないだろうな?www そんなんいやだぜ俺www


「ま……死んだらそれはそれってことで行ってみるかwww」


 俺がここで死のうが誰も知人は居ないのだからさほど問題は無い。無論妹に会える可能性が完全に潰えるので(生きていれば異世界だろうと可能性は皆無ではない。この俺の揺るぐ事無い愛もあるのだから!)むざむざと殺られるつもりはないが。



「すんませーんwww」


 木に隠れていた俺は、門番Aさん(中年)に笑顔で声を掛けた。


「ん? 誰だお前は」


 すると先に反応を示したのは門番Aさんでなく門番B(青年。イケメンの都合にて敬称省略)だった。

 つうかさ、Bは人に名前を聞くときは先ず自分からって習っていないのか?www マナーがなっていないなぁwww


「わたすはエレクリター=ファウナーでございまふwww」


 えぇ勿論偽名ですが何か?www


「ファウナー君か。君はあれかな? クエスト帰りか何かかい?」


 クエスト? なにそのロープレ設定www ファウナーわかんなーいwww ……いや、良く分からんのは事実ですますwww

 駄菓子菓子、訂正、だがしかしここは乗っかったら何もなく門の中に入れるんじゃね?www

 うはっwww 俺天才www 周りから遺伝子求められちまうぜwww


「えぇまぁはいそんな感じですwww」


 肯定すると、門番Bが訝しげな表情をした。

 なんだなんだと思っていると、門番Bは衝撃発言をした。


「……センパーイ。でも今日は人も馬車も出てないですよ? 記録簿に帰ってない人とか居ないですし」


 え? 何それ? もしかして出たり入ったりするときとかきちんと記録してんの?www なんだその設定www つうかB態度悪いし余計なこと言うし、ゴミかwww よし、これからはG(ゴミ及びゴキゴキの略称として)と呼んでやるwww 喜ぶ事だwww

 つかホンット嫌なこと聞くなよwww 持ってるわきゃないってのwww


「カードね。確かここに……」


 俺は(溶けるような暑さを体験した一つの原因たる)学ランの内側ポケットをまさぐる。

 無いと分かりつつもまさぐるのは相手に不審に思われないため。

 手に何も持た無いまま表に出して一言。


「忘れちったwww」


「良し、じゃあ残念だがここは通せないな」


 うぉい!?www マジかよwww

 ギルドカード持ってないと通れないのか!?www いや、確かにクエスト帰りの奴がギルドカード持ってないとか可笑しいだろうけどよwww


「つっても流石に可哀想だからギルド名答えな。連絡して確認が取れたら入れる事が出来るぜ」


 ここで飴来たよwww 今までの鞭が嘘のようwww まぁだからといってGの名は返上させんがなwww

 つうかギルドかwww ぶっちゃけた話、これ当たる確率低すぎるよなwww

 ……………………ふぅむ。


「『聖冠の里』だ」


 ぱっと浮かんだのが『聖冠の里』てwww 厨二病患者かっつうねwww

 あぁもう駄目だわwww 俺これから野垂れ死ぬんじゃね?www

 などと思っていると、なんと、俺に奇跡が起きた。


「『聖冠の里』か。じゃ、連絡するから待ってな」


 まさかまさか、『聖冠の里』というギルドが存在していたのだ。

 ちょっwww 俺最強過ぎwww 偶発的に思い付いた名前が実際に有るってwww マジかよwww

 テンション上がってきたぜ!!www


 門番Gが連絡を取りに(恐らく休憩室か何処かだろう場所に)向かう。

 ただ連絡取られても今までの話が事実無根で正体不明な人間だと分かるだけである。

 連絡を取られる前に、どうにかしねぇと今までの努力や奇跡も水の泡だわwww

 だからって呼び止めて無駄に何か言って墓穴を掘ったらそれはそれでやべぇしwww

 俺の焦りを知らない門番Gは三つ有る内、左扉の奥へ消えた。


「いやぁすまんな。アイツはああいう見た目や口調の癖に用心深いんだ。許してやってくれ」


 あんたのフォローに感激、そして門番Gの用心深さに涙だわwww 二つ合わせて感涙ってかwww


 数分ほど経って(その間門番Aさんに家庭が有って八歳になる娘が居ることなど色々な事を聞いていた)門番Gが戻ってきた。

 その顔からだとどうなったかは良く分からないが、正体不明の嘘つき野郎だと言う結論が出ている事は俺自身が良く知っていた。

 これからどうしよwww 取り敢えず逃げるか?www そもそもこの、まさに門番!! みたいな二人から逃げれるのか?www

 ……牢屋…………拷問……死刑……。色々な事が脳内を(ウゴメ)いている。 しかし、門番Gからは到底予想すら出来ない発言が聞こえた。


「確認取れたから入って良いぞ」


 なんと、入門の許可が降りたのだ。


「え?」


 これには思わず、驚きが隠せなかった。


「だからギルドマスターから確認を取ったから入って良いんだよ」


 俺の――「え?」の――返事が、どうやら聞き取れずに聞き返したものだと勘違いしたのか、もう一度、今度は少し詳しく口にした。

 内心は、マジか、何故に、神ktkr等々と思いながらも、表面上はヘラヘラと笑い取り繕う。


「いっやぁwww ホンっト、マスターには感謝っすわwww ではではお騒がせしてすみませんでしたwww」

「次はギルドカード忘れるんじゃないぞ」

「はー……やれやれ。今日もう充分働いたんじゃね? 俺」


 異なった言葉を背に(言わずもがな前者が門番Aさん、後者が門番Gだ)、門番Gが開いた小さな門を通った。






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