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事情説明

星海恵美にお礼を言われ別れたあと流輝は真っ直ぐ家に帰った。


「はぁー、今回は先輩に会えると思ったんだけどな。

そう上手くはいかないか...。

でも、諦めないぞ!

...あっ、家が見えてきた。ん?誰か居るぞ?」


流輝が家に着いて門番に誰かがいることに気づいた。

門に居たのは...


「お......お父様...。」

(やっべーどうしよう。

どう言い訳しよう...。どうしよう......よし!ここは俺のコミュ力を使って誤魔化そう!)


「お、お父様?

何故こんな危ないところに?」


「流輝...何故私がここに居るのか分からないのか?」


「は、はい...わかりま...せんです。」


ハハハ...そういえば俺...前世ではコミュ障で今世でも家族以外とはヒロインとしか殆どしゃべってないな。

そんな俺が上手く誤魔化せるわけがない。


「お前は...流輝はどこに行っていた?

そして、そこで何をしていた?」


ここはもう...正直になろう...そうしよう。

でも...怒られるんだろうな。


「すみませんお父様...。

魔人に襲われていた街に行って魔人を倒しに行きました。

決して経験値がおいしいとかドロップアイテムが豪華だし簡単に倒せるからとかは思ってませんよ?ええ決して。」


ど、どうだ!この完璧なコミュ力は!

嘘と本当を絶妙に混ぜたんだ!

ふふ、この嘘と本当を見分けられるか?お父様!


「なるほどな...経験値やドロップアイテム?狙いなのか。

簡単に倒せると言うのは分からないが。

お前はその為だけに行ったのか?

もっと他に理由があるだろ?」


理由?理由...あっ!そうだ!それか!

なんで忘れてたんだろう...俺って最低の人間だよ。


「すみませんお父様、もう一つの理由は...」


いや待て...ここで先輩と言っても伝わらない。

街の人と言うべきか...ここは。


「ん?どうした?流輝?」


「いえ、なんでも。

ゴホンッ、それよりも、僕が街に行って魔人を倒した理由は街に住んでいる(かもしれない一人の人を)人を守るためです。」


「そうだ、それが聞きたかったんだ。

お前は凄い力を持っている。

魔人位は苦戦するかもしれないが倒せると思っていた。

全く...見栄を張って楽勝と言うとはな。

俺も少しビックリしたぞ。」


本当に楽勝だったんだけどな...加護を貰ったあとだけど。

でも、加護を貰う前だと。


「確かに苦戦はしたと思います。

でも、負けるとは思えない闘いだったので。

それに、自分が逃げたら死人がたくさんでますから。」


「そうか......お前がもっと早く生まれていれば領主確定だろうけどな。

惜しいな。」


「お兄様達も素敵な人でしょ?会ったことないけど。」


「まぁ、そうだけど...一人は脳筋でもう一人ら勉強馬鹿なんだよ。

領主はそのどちらも必要なのだ。

お前はそのふたつを持っているからな。」


なるほど...まぁ、俺はならないから考えなくてもいいか。

じゃあ、俺はそろそろ部屋に戻ろう。


「あっ、お父様ボクオヘヤニヨウジガアルノデシツレイシマス。」


「まぁ、待てまだ色々聞きたいことがあるんだ。

時間は後に作るから今は俺に集中しろ。」


この後どうやって倒しただの。

流輝のスキルや能力面に関してのことを三時間無休で聞かれて答え続けた。


やばい...こっちの方が魔人よりもキツイ。





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