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引きこもりの僕が男の娘ヴァーチャルライバーになった話 ~スカウトされた大手事務所には〇〇しかいませんでした~  作者: 狐のボタン


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ごじゅー



今回のイベント中、ゲーム内での最後の夜。

これを乗り切れば無事にイベントも終了。

なんだけど…。


「マリー。ゾンビが来たら指示を出してこちらが戦いやすいようにね…」

「うう…なぜ誇り高きドラゴンの我が…」

「誇りなど捨てたドラゴンゾンビだろう。メルティ先輩の指示に従わぬとあれば斬り捨てるのみ」

「捕らえられ無抵抗の相手を斬るとか勇者の風上にもおけんな…」

「言わせておけば…!」

「ユリウス、まだ斬るのは早い…」

「はっ」

まだって…。斬るのは確定してるみたいな言い方。檻に入れられたマリー先輩が可哀想…。


「ユリウス、私は周囲の確認してくる…。ここは任せるね」

「はいメルティ先輩」

「アルジェちゃんはユリウスのそばに居るんだよ…」

「わかりました!」

メルティ先輩は地上拠点を囲む城壁の上を走っていかれた。

マリー先輩が統率しなくなったゾンビはどの方向からどれくらい来るか予想もできないそう。ましてや最後の夜だし…どんな強化されているやら。



檻の中にいるマリー先輩は、キャラスキンがちゃんとゾンビっぽくなっててちょっと怖い。

痛々しいというか、不気味?

「アルジェ、あまり近づいてはダメだぞ」

「はい。でもなんだか痛々しくて…」

「まあイタいやつではあるな」

そういう意味では…。


「お…?まだ明るいのにゾンビが出てきたな」

「何!? マリー、何をした!」

「我は何もしてないぞ」

「チッ! アルジェ少しマリーを見張っててくれ」

「は、はい!」

ユリウス先輩はゾンビの襲来を伝えるために行ってしまわれた。


「アルジェ、ここから出してくれ」

「ごめんなさい…」

「じゃあせめて肉をくれ。腹が減った…それくらいいいではないか」

「はい、お渡ししますね」

檻の隙間からアイテムを投げ入れようとしたけど上手くいかず、手前に落ちてしまった。

「アルジェ、先輩の我に食べ物を投げつけるのか…悲しいぞ」

「ご、ごめんなさい!」

そうだよね…。いくら近づいてはダメと言われてても流石に失礼だった…。

どちらにしても檻の手前に落ちてしまったアイテムを拾わなきゃ。そう思って近づこうとしたらコメントに”危ない!“っていうのが沢山?え…?

「ふっ…素直すぎるぞ、アルジェ!」

ロープみたいなアイテムを使われ、檻へと思いっきり引っ張られる。

「…すまないな」

小さな声でマリー先輩の謝罪が聞こえた。

「マリー先輩?何でこんなことを…」

「人質だ。このロープからは逃げられない。大人しくしていろ」

「う…」

実際に動こうとしてみたけど、檻から離れることもできず…。


「アルジェ!」

戻ってきたユリウス先輩は剣を構え…

「おっと動くなよ? 我を殺せばリスポーン地点で復活して自由になるだけだぞ」 

「ごめんなさい、ユリウス先輩…」

「チッ…。卑怯な真似を!!」

「何とでも言うがいい! 我はドラゴンゾンビ! ゾンビを従えし者! 最後まで足掻いてやるぞ!」

高笑いするマリー先輩。


シュッと風切り音がしたかと思ったら、マリー先輩の高笑いが悲鳴に変わった。

「ぎゃーっ! 誰だ!? 人質が見えっ…」

「ひとーつ…。 アルジェちゃんの優しさに漬け込んだこと…」


シュッ…

「やめっ! 人質が見えないのか!」

「ふたーつ…。 私のアルジェちゃんへの暴行…」


シュッ…

「我が死んだら自由になるんだぞ!」

「みーっつ…。 アルジェちゃんにロープをつけてペットみたいに…! 羨ましい…」

羨ましいって…。この声メルティ先輩だよね。何処から射ってるの!?


「因みにマリーの拠点にあったベッドは破壊済みだぞ」

「え…。ガチで?」

「当たり前だろう。そうなるとお前のリスポーン地点はここになる」

「初めの場所ではなく?」

「同盟を結んでここをチームの拠点と設定してあるからな。見てみろマリー」

「ん?」

「あそこがお前のリスポーン地点だ」

ユリウス先輩が見つめる先には、先輩方がぐるっと円を描くように囲んでいる穴が…

「おい…嘘だろ!?」

「ピノ先輩渾身の処刑場だ。リスポーンした瞬間リスキルだな。何度でも何度でも」

あまりにも可哀想…。


「わかった! 降参だ! 降参! アルジェも放…」

シュッという音と共にマリー先輩の声が聞こえなくなり…。

「終わったな」

ユリウス先輩はボソッと呟いた。


それからの事はちょっと僕の口からは…。


「アルジェちゃん…!」

駆け寄ってきたメルティ先輩。本当にどこから射ってたんだろう。さすがゲーム上級者…。

「メルティ先輩、ごめんなさい…ご迷惑おかけしてしまって」

「無事で良かった…」


「メルティ先輩、流石に止めませんか?あれ…」

「知らないっ…」

マリー先輩の悲鳴がずっと聞こえてるもんね…。

「僕はメルティ先輩のおかげで助かりましたし、マリー先輩にも助けてもらったんです」

「はぁ…。わかった。 ユリウス止めてきて…」

「私がですか!?」

「早く…。私は忙しい」

「止められるといいのですが…」 

ユリウス先輩はひょいっと城壁から飛び降りて行かれた。










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