表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/15

【5】


「芹菜ーっ♪」


あれから、私の事を「芹菜」と呼ぶ、伊藤遼太郎。


「………」


返事の仕方、完全に間違えた…、「勝手にすれば」なんて言わなければ…。


こんな事には、ならなかった…?


何度も「呼び捨てはイヤ」って言っても、「だったら俺の事も呼び捨てにすればイイんじゃない?」って言ってくる。


結局、話は思わぬ方へと進むばかり。




クラスの皆も、この二人は付き合ってるんだ〜っという空気が流れて始めている。


しかも、その空気が長閑で、和やかで、ほんわかとしている。


――どうして、皆、温かな目で見るの?何?この祝福ムードは?



「芹菜、付き合う事にしたんだ?」


と祥子ちゃんはニヤっと笑っている。


「ど、どうなってるの?ウチのクラス?」


私だけ、この奇妙な状況に付いていけない。


この雰囲気、理解出来ない。ちょっと、こ、怖い…んだけど…。


「照れなくても良いからね。もう、おめでとう!って感じ」

「はぁ?何がおめでとうなの?」


だってぇ〜っと、祥子ちゃんは話してくれる。



あの窓ガラスを割った事件で、あんたと伊藤遼太郎ってどこか、ピリピリしてたでしょう!

それが、ピンク色のラブラブムードになったんだもん。この際、クラスの為にも伊藤遼太郎とどこまでも行っちゃいなさいよ!



「………」



祥子ちゃん…、行っちゃいなさいよ…って、どこへ?


私は、どこにも行きたくないよ。


出来れば、ここに居させて下さい…。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ