二十一話:調停者について
ふぅ。
やっと調停者が決まりましたよ。
霧島総理「困ったことになりました……」
覗き穴から外を覗く。
うん?
頭頂部しか見えないぞ?
それとピコピコしてるのはアホ毛か?
背丈と髪の質……というか長さ? を見る感じ少女な気がする。
不審者では無い……と思う。
とりあえずドアオープン。
「あなたは調停者に選ばれました。拒否権はありません」
またか。
何かを考えるよりも早く、アホ毛少女は俺の右手を取る。
「わたしの名前はリーフィです」
おいおい、本気か?
二役だけじゃなくて三役全部兼任か!?
やめてくれ、俺に何をさせるつもりなんだ!
「早く名前を名乗ってくれませんかー?」
俺が思考を停止してたからか、再度アホ毛――リーフィが言う。
うん、選ばれたんなら仕方ない。
給料三倍だぜー(棒読み+現実逃避)
「品野翔。よろ――」
「――ちょっと待ったー!」
リーフィの言葉を遮るように、閃光が走り抜けた。
「え!? あなた、小暮さんじゃないんですかー!?」
「そうだけど……なんで? 人違い的な?」
「思いっッッッきり人違いですっ!」
「あー、契約しちゃったけどどうするの?」
「どうもなりませんよー!」
「ふむ。つまり俺は、勇者兼魔王兼調停者になったわけだ。ナニコレどんだけー」
「そんなことより離してください、この女装野郎!」
そういってリーフィは握ったままだった右手を叩き付ける様にして離した。
別に好きで女装してるわけじゃないし。
本日(現在時刻AM0:12)のカモけてーい☆
「俺は女だッ!」
「俺っ娘属性ですとー!? すいません、一人称から男かと思いましてー……」
「う゛っ……俺の心に消えない傷が……」
「いや、その髪も綺麗ですし、かなり可愛いと思いますよー!」
この髪だけは自前です。
確かに、女装してたら短めショートカットに見えるかもしれない。
「う゛っ……違う意味でトラウマが……」
「えー!? もうなんなんですかー」
「うるさいわよ、品野くん!」
「げっ!」
「くん? 今あなたくんて言いましたかー?」
「いきなりすごい光が通り抜けたと思ったら、誰、その娘」
「あ、リーフィですー。リィでもリーフでも好きに呼んでくださいー」
「いや、名前じゃなくて」
「あぁ、小暮さん、よく聞いてくれ。俺さ、勘違いで調停者になったっぽいよ?」
「なったっぽいってアンタ……」
「勘違いするような格好をしてる方が悪いのですー!」
「あー、この女装はあたしが調子に乗りすぎたわ。リーフィちゃんだったっけ? ごめんね?」
はい。
なんか俺、勇者兼魔王兼調停者に選ばれたらしいよ?
まあ、魔王や勇者に選ばれたからって対して仕事してるわけじゃないからいいんだけどね……。




