サクラとミーちゃんのおつかい
ここはふわまるずが暮らす、ふわまるタウン。
今日は、サクラとミーちゃんが連れ立って歩いています。
今日も、仲のいい姉妹ですね。
「ミーちゃん、ちゃんとついてきてる?」
「……ついてる」
「ほんとに?」
「……たぶん」
サクラはため息をつきました。
今日は、ひーくんにたのまれたおつかいです。
「お店の材料が足りなくて。ミエルのところで花の蜜を、ココナのところで野花を少し買ってきてほしいんだ」
「わかった、任せて!」
サクラが元気よく引き受けました。
ミーちゃんはそのとき、すでに少しうとうとしていましたが、まあ、いいことにしました。
まずは、ミエルのジュース屋へ。
「ミエル、花の蜜を分けてほしいんだけど」
「もちろん!少し待ってね」
サクラはてきぱきメモを確認しています。
ミーちゃんはお店のひなたで、すでに半分眠っていました。
「ミーちゃん!寝ないで!」
「……ねてない」
「目、閉じてたよ」
「……かんがえてた」
花の蜜を受け取って、次はココナの花屋へ。
道のとちゅう、ミーちゃんがふらふらと立ち止まりました。
「どうしたの?」
「……あそこ、きれい」
道のわきに、小さなオレンジ色の花が咲いていました。
サクラは立ち止まって、見ました。
「……ほんとだ」
「さわっていい?」
「花屋じゃないんだから、さわらなくていいよ」
「……そっか」
ミーちゃんはしばらくじっと花を見てから、またふわふわ歩きはじめました。
ココナの花屋に着きました。
「サクラ!ミーちゃん!いらっしゃい!」
「野花を少しほしいんだけど」
「はいはい!どれにする?」
サクラはてきぱき選びはじめました。
ミーちゃんはというと、お店の花をひとつひとつゆっくりながめていました。
「ミーちゃん、どれか好きなのある?」
「……ぜんぶ」
「選べないの?」
「……ぜんぶ、すき」
ココナが笑いました。
「じゃあ、一番かわいいのをおまけにつけてあげる」
「……ありがとう」
ミーちゃんはぺこりとお辞儀しました。
帰り道、サクラとミーちゃんは並んで歩きました。
「ミーちゃん、おつかいちゃんとできたね」
「……うん」
「もう少しテキパキしてくれると、お姉ちゃんは助かるんだけど」
「……むずかしい」
サクラはため息をつきましたが、怒る気にはなれませんでした。
しばらく歩いていると、さっきのオレンジ色の花のまえを通りました。
ミーちゃんがまた立ち止まります。
「……やっぱりきれいだね」
サクラも立ち止まりました。
風がふわっと吹いて、花がゆれました。
「……そうね」
ふたりはしばらく、並んでその花を見ていました。
ひーくんのお店に戻ると、ひーくんが目をまるくしました。
「おかえり!早かったね!」
「ミーちゃんが一緒だったから、少し時間かかったけど」
「……ゆっくり、いってきた」
ミーちゃんはそう言って、ひなたにちょこんと座りました。
そのまま、すうっと眠りました。
サクラはそれを見て、小さくため息をついて、小さく笑いながら言いました。
「まっいいか」
—おしまい—




