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転生されたら淑女になった 第25話
第25話:1000年の仕様書
この家族だけの、三人だけの、戦闘準備が始まる
「ルイ、これを持っていけ。お前にしか使えない、特別な『剱』だ」
父ガルロが、蔵の奥から一振りの大刀を運び出してきた。
それは、1000年前に魔王を討伐したとされる伝説の剱。
だが、俺の目にはそれが、特定の高出力魔力を調整するための「道具」に見えた。
手に取った瞬間、脳内に膨大な情報が流れ込む。
1000年前の職人たちが残した、魔王という名のバグを消去するための、精緻極まる実行コード(仕様書)。
(……なるほどな。良い魔力特性だ、これなら俺とアンタッチャブルの魔力に耐えられる。……いいセッティングだぜ、親父)
俺は愛おしむようにその刃を指でなぞる。
道具を慈しむ心。それが今、伝説の武器と共鳴し、休眠していた機能を一つずつ覚醒させていく。
(ルイの独白)
「これこそ、この世界という現状を叩き直すための、最後の一本だ」
俺は大刀を背負い、両親と共に、決戦の地「モア荒野」へと向かう。
銀髪を風になびかせ、淑女の気品を纏ったまま、俺は世界の「再起動」に向けた最終作業に着工した。




